ベトナム:労働法Q&A 内定の取り消し
長島・大野・常松法律事務所
弁護士 井 上 皓 子
ベトナム弁護士 Tran Thi Viet Nga
Q: ベトナム現地法人である当社は、採用活動の結果、ベトナム在住のベトナム人であるAさんを採用することを決定して内定を通知しました。この際、10月中に労働契約書を締結することを予定し、その点については内定者からも同意の連絡がありました。ところが、当社から10月初旬に労働契約書案を送付したにもかかわらず、11月になっても署名された契約書が送付されてくるどころか、受領連絡もなく、まったく連絡が取れません。予定した時期に労働契約を開始することができそうにないので、Aさんとの内定を取り消したいのですが、その可否及び留意点について教えてください。
A:結論として、ベトナム法において内定取消しを行うことは可能です。具体的には、内定者に対して、一定期間を定めて、その期間内に返信がない場合は内定を取り消す旨を通知し、対象者から連絡がないことを確認して内定を取り消すと扱うことでよいと考えます。以下に少し詳しく説明をします。
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(いのうえ・あきこ)
2008年東京大学法学部卒業。2010年東京大学法科大学院修了。2011年弁護士登録(第一東京弁護士会)。2018~2020年、長島・大野・常松法律事務所ハノイ・オフィス勤務。日本にお
(Tran Thi Viet Nga)
2016年Hanoi Law University及び名古屋大学日本法教育研究センター(ハノイ)卒業後、長島・大野・常松法律事務所ハノイオフィスに入所。2020年ベトナム弁護士資格を取得。日系企業の事業進出に伴う手続きや法務、現地企業の売買、既進出企業の現地でのオペレーションに伴う法務(事業拡大のための法令調査、紛争、労務、取引契約レビュー等)を担当。
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