公取委、「令和6年度における独占禁止法違反事件の処理状況について」を公表
アンダーソン・毛利・友常法律事務所*
弁護士 臼 杵 善 治
弁護士 横 山 萌 香
1 はじめに
令和7年5月1日、公正取引委員会(以下「公取委」という。)より、「令和6年度における独占禁止法違反事件の処理状況について」(以下「本公表資料」という。)が公表された[1]。本公表資料によれば、令和6年度は、法的措置の件数が直近5年の中で最も多くなっており、公取委が独占禁止法の執行を強化している傾向が認められる。具体的には、排除措置命令が令和5年度の4件(18名の事業者)から21件(61名の事業者)へ、課徴金総額が昨年度の2億2,340万円から約37億604万円へ、課徴金減免制度が適用された件数が昨年度の4件(13名の事業者)から16件(53名の事業者)へと大幅に増加しており、また、事案も、価格カルテル、入札談合、受注調整、不公正な取引方法の各違反類型を取り上げるとともに、執行対象の事業もデジタル分野から、医療関係、物流関係等、広範にわたっている。以下、公表された公取委の独占禁止法違反事件の処理状況についてコメントすることとしたい。
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(うすき・よしはる)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所パートナー。
2003年慶應義塾大学法学部卒業。2006年慶應義塾大学法科大学院卒業。2008年弁護士登録(第一東京)。2015年University of London, LL.M. in Competition Law修了。
公正取引委員会による審査手続対応、海外当局による調査手続対応、国内外の競争法当局に対する企業結合届出のサポート、競争法コンプライアンスマニュアル作成・競争法コンプライアンストレーニング、流通取引規制に関するアドバイス、景品表示法対応等の多数の案件を取り扱っている
(よこやま・もえか)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所アソシエイト。2019年慶應義塾大学法学部卒業。2021年一橋大学法科大学院卒業。2023年弁護士登録(第一東京弁護士会)。
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業 https://www.amt-law.com/
<事務所概要>
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業は、日本における本格的国際法律事務所の草分け的存在からスタートして現在に至る、総合法律事務所である。コーポレート・M&A、ファイナンス、キャピタル・マーケッツ、知的財産、労働、紛争解決、事業再生等、企業活動に関連するあらゆる分野に関して、豊富な実績を有する数多くの専門家を擁している。国内では東京、大阪、名古屋に拠点を有し、海外では北京、上海、香港、シンガポール、ハノイ、ホーチミン、バンコク、ジャカルタ等のアジア諸国およびロンドン、ブリュッセルに拠点を有する。
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