SH5484 輸入貨物に係る少額免税制度の見直しについて 下尾裕/松本拓/澤田駿(2025/06/16)

組織法務監査・会計・税務

輸入貨物に係る少額免税制度の見直しについて

アンダーソン・毛利・友常法律事務所*

弁護士 下 尾   裕

弁護士 松 本   拓

弁護士 澤 田   駿

 

1 はじめに

 近年、輸出入をめぐる消費税についての改正の議論が続いている。

 すなわち、外国人が土産品を日本から海外に持ち出す際の消費税の輸出免税について令和7年度税制改正で所謂「リファンド方式」への転換が決定されたところであるが、2025年5月13日開催の内閣府税制調査会(以下「税調」という。)第2回経済社会のデジタル化への対応と納税環境整備に関する専門家会合(以下「第2回会合」という。)[1]においては、さらに輸入貨物に関する消費税の少額免税制度(デミニミス(de minimis))の見直しについて議論がなされており、同月14日には、「消費税に係る少額免税制度の見直しに向けての動き」[2]と題して、現在の議論の状況が紹介されている。当該制度の見直しは、輸入申告業務との関わりが深い通関業者やインテグレーター、さらには消費税分の価格転嫁という点で越境ECによる販売事業者の事業に大きな影響を及ぼし得るものである。

 本稿では、消費税の少額免税制度について、関税との関係、現在の制度概要や見直しに係る議論、さらには改正によって想定される影響について解説する。

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(しもお・ゆたか)


アンダーソン・毛利・友常法律事務所パートナー。2004年京都大学法学部卒業。2006年弁護士登録(大阪弁護士会)。2012年7月~2014年7月東京国税局(調査第一部調査審理課 国際調査審理官)勤務。税務、ウェルスマネジメントおよび紛争解決を中心に、一般企業法務を広く取り扱う。

 

(まつもと・たく)


アンダーソン・毛利・友常法律事務所パートナー(弁護士・ニューヨーク州弁護士)。主要な業務分野は,①M&A・投資,②経済安全保障・通商,③アウトバウンド・インバウンド,④スタートアップ法務・投資,⑤ウェルス・マネジメント及び⑥競争法関連。2012年インドネシアのSSEK法律事務所勤務,2016年コロンビア大学・ロースクール(LL.M.)修了,2016年~2017年米国のSeward & Kissel法律事務所勤務。2021年9月~量子技術による新産業創出協議会監事。https://www.amt-law.com/professionals/profile/TUM

 

(さわだ・しゅん)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所アソシエイト。2015年慶應義塾大学法科大学院修了(法務博士)。2017年財務省入省。2025年弁護士登録(第二東京弁護士会)。貿易実務、通商、経済安全保障、規制当局対応等を広く取り扱う。

 

アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業 https://www.amt-law.com/

<事務所概要>
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業は、日本における本格的国際法律事務所の草分け的存在からスタートして現在に至る、総合法律事務所である。コーポレート・M&A、ファイナンス、キャピタル・マーケッツ、知的財産、労働、紛争解決、事業再生等、企業活動に関連するあらゆる分野に関して、豊富な実績を有する数多くの専門家を擁している。国内では東京、大阪、名古屋に拠点を有し、海外では北京、上海、香港、シンガポール、ハノイ、ホーチミン、バンコク、ジャカルタ等のアジア諸国およびロンドン、ブリュッセルに拠点を有する。

<連絡先>
〒100-8136 東京都千代田区大手町1-1-1 大手町パークビルディング

 


* 「アンダーソン・毛利・友常法律事務所」は、アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業および弁護士法人アンダーソン・毛利・友常法律事務所を含むグループの総称として使用

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