公取委、出版社2社にフリーランス法違反で初の勧告
アンダーソン・毛利・友常法律事務所*
弁護士 臼 杵 善 治
弁護士 橋 本 康
弁護士 横 山 萌 香
1 はじめに
公正取引委員会(以下「公取委」という。)は、令和7年6月17日、大手出版社の株式会社小学館(以下「小学館」という。)と株式会社光文社(以下「光文社」という。)に対し、フリーランスのライター等に業務を委託する際に、特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(以下「フリーランス法」という。)における取引条件の明示義務(3条1項)および期日における報酬支払義務(4条5項)違反が認められたとして、同法8条1項および2項に基づき、勧告を行ったと発表した(以下「本勧告」という。)[1][2]。本勧告は、令和6年11月1日にフリーランス法が施行されて以来、初の勧告となる。
そこで、以下、公表された本勧告の内容を紹介するとともに、留意すべきポイント等につき指摘することとする。
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(うすき・よしはる)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所パートナー。
2003年慶應義塾大学法学部卒業。2006年慶應義塾大学法科大学院卒業。2008年弁護士登録(第一東京)。2015年University of London, LL.M. in Competition Law修了。
公正取引委員会による審査手続対応、海外当局による調査手続対応、国内外の競争法当局に対する企業結合届出のサポート、競争法コンプライアンスマニュアル作成・競争法コンプライアンストレーニング、流通取引規制に関するアドバイス、景品表示法対応等の多数の案件を取り扱っている。
(はしもと・やすし)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所アソシエイト。2007年慶應義塾大学法学部法律学科卒業。2010年早稲田大学法科大学院卒業。2023年弁護士登録(第一東京)。2017年UCLA School of Law(LL.M.)修了。2018年Georgetown University Law Center (International Business and Economic Law (IBEL) 修了。2018年ニューヨーク州弁護士登録。
平成23年10月に公正取引委員会に入局し、企業結合案件やデジタルプラットフォーム審査案件など、公正取引委員会での業務に10年以上にわたって従事していた。令和5年2月より、アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業に所属し、競争法を中心にアドバイスを行っている。
(よこやま・もえか)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所アソシエイト。2019年慶應義塾大学法学部卒業。2021年一橋大学法科大学院卒業。2023年弁護士登録(第一東京弁護士会)。
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業 https://www.amt-law.com/
<事務所概要>
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業は、日本における本格的国際法律事務所の草分け的存在からスタートして現在に至る、総合法律事務所である。コーポレート・M&A、ファイナンス、キャピタル・マーケッツ、知的財産、労働、紛争解決、事業再生等、企業活動に関連するあらゆる分野に関して、豊富な実績を有する数多くの専門家を擁している。国内では東京、大阪、名古屋に拠点を有し、海外では北京、上海、香港、シンガポール、ハノイ、ホーチミン、バンコク、ジャカルタ等のアジア諸国およびロンドン、ブリュッセルに拠点を有する。
<連絡先>
〒100-8136 東京都千代田区大手町1-1-1 大手町パークビルディング
* 「アンダーソン・毛利・友常法律事務所」は、アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業および弁護士法人アンダーソン・毛利・友常法律事務所を含むグループの総称として使用