GPIF、「2024年度 サステナビリティ投資報告」を刊行
岩田合同法律事務所
弁護士 坂 東 大 聖
1 はじめに
年金積立金管理運用独立行政法人(以下「GPIF」という。)は、2025年8月29日、「2024年度 サステナビリティ投資報告」(以下「本投資報告」という。)を刊行した。
本投資報告は、環境・社会・ガバナンス(ESG)等のサステナビリティ投資に関する取組みとその効果を報告するものであり、アセットオーナーやアセットマネジャーのみならず、企業のIRやサステナビリティ関連部署の担当者にとっても参考となるテーマが数多く取り上げられている。本稿では、本投資報告のうち、企業の担当者にとって特に重要性が高いと考えられるテーマおよびそのポイントを紹介する。
2 本投資報告の重要なテーマおよびそのポイント
⑴ 上場会社向けアンケートの結果
本投資報告では、GPIFが2024年度のサステナビリティ投資に関する取組みの一つとして実施した上場企業向けアンケート(第10回アンケート)の結果が報告されている。
まず、各企業のESG活動における主要テーマを確認する設問では、「気候変動」を選択した企業の比率が前回に引き続き上昇した。また、「ダイバーシティ」を選択した企業は相対的に大きく低下したが、「ダイバーシティ」を選択しなかった企業の約半分が、本年から追加された主要テーマである「人材開発」を選択しており、「人材開発」を「ダイバーシティ」を包含する取組みとしてとらえている企業が多かった可能性があることが指摘されている(下記【図表2】参照。)。
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(ばんどう・たいせい)

岩田合同法律事務所弁護士。2019年慶應義塾大学法学部卒業。2020年12月弁護士登録。
コーポレート分野に関する法的助言やM&A取引を中心に取り扱うほか、アクティビスト対応・経営支配権争奪を含む有事局面の株主総会支援を得意とする。
岩田合同法律事務所 http://www.iwatagodo.com/
<事務所概要>
1902 年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。
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GPIF、『2024年度 サステナビリティ投資報告』を公表(2025/08/29)
https://www.gpif.go.jp/esg-stw/esginvestments/2024_sustainability.html