SH5577 内閣官房、米国の関税措置に関する総合対策本部(第7回)を開催――米政府・関係者による近時の主な発信及び米国と各国との間の合意 井廻直美(2025/09/25)

組織法務経済安保・通商政策

内閣官房、米国の関税措置に関する総合対策本部(第7回)を開催
―米政府・関係者による近時の主な発信及び米国と各国との間の合意

岩田合同法律事務所

弁護士  井 廻 直 美

 

1 はじめに

 米国時間本年9月4日、トランプ大統領は、日本との間の相互関税に関する大統領令に署名した。米国の関税措置に関する総合対策本部第7回に際して外務省が作成した資料には、米国政府及び同関係者の上記大統領令と関連する近時の主な発言及び米国が日本を含む複数国と交わした「相互関税」等に関する合意の内容が整理されている。ポイントを整理すると以下のとおりである。

 

2 主な発信(いずれも本年9月5日にX(エックス)に投稿されたもの)

 下記のとおり、いずれのアカウントも日本から米国に提供される5500億ドルの投資等について、トランプ大統領の実績として強調し、賞賛するものとなっている。

 相互関税の具体的内容について記載があるのは、米商務省公式アカウントである(下線は筆者によるもの)。

 

  • 米商務省公式アカウント
    トランプ大統領は、以下の内容を含む日本との歴史的な枠組みに合意した。

    1. ➤ 大統領が選定した国家安全保障プロジェクト(半導体製造、造船、重要鉱物採掘、エネルギーインフラ等)に対する日本の投資(5,500億ドル)
    2. ➤ 米国の生産者や製造業者が日本市場にアクセスする、150億ドル超の機会
    3. ➤ 追加手続なしに米国の農産品や自動車等をさらに販売する数十億ドル規模の新たな機会
  1.   この合意に基づき、米国は日本からの輸入品のほぼ全てに基準関税15%を適用しつつ、自動車・部品、航空宇宙、ジェネリック医薬品、米国内で産出されない資源には、分野ごとの特別措置を設ける。
  • ラトニック商務長官
    米国は、日本との合意において、日本から米国に対する投資として5500億ドルを引き出した。これらは半導体製造、重要鉱物採掘、造船、エネルギーインフラ等の投資に充てられる。
    この合意は米国の未来にとって、究極のゲームチェンジャーであり、「米国第一」貿易政策の核心を体現するものである。
  • ベッセント財務長官
    日米同盟は新たな節目を迎えた。この合意は、トランプ大統領のもとで繁栄と協力の新たな黄金時代を実現するとの両国の決意を改めて示すものだ。

この記事はプレミアム向け有料記事です
続きはログインしてご覧ください


(いまわり・なおみ)

岩田合同法律事務所弁護士。2015年最高裁判所司法研修所修了(68期)。東京地方裁判所判事補、ジョージア州立大学客員研究員等を経て、2025年弁護士登録。争訟解決を中心に企業法務全般を取り扱う。

 

岩田合同法律事務所 http://www.iwatagodo.com/

<事務所概要>

1902年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。

<連絡先>

〒100-6315 東京都千代田区丸の内二丁目4番1号丸の内ビルディング15階 電話 03-3214-6205(代表)


内閣官房、米国の関税措置に関する総合対策本部(第7回)資料(2025/09/09)
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/tariff_measures/dai7/gijisidai.html

タイトルとURLをコピーしました