SH5604 東証、従属上場会社における少数株主保護の在り方等に関する研究会(第2期第7回) 岩本圭矢(2025/10/22)

組織法務経営・コーポレートガバナンス

東証、従属上場会社における少数株主保護の在り方等に関する研究会(第2期第7回)

岩田合同法律事務所
弁護士 岩 本 圭 矢

 

1 はじめに

 東京証券取引所(以下「東証」という。)は、2025年10月7日、「従属上場会社における少数株主保護の在り方等に関する研究会」(以下「本研究会」という。)第2期第7回会合(以下「本会合」という。)を開催した。

 本研究会は、実質的な支配力を持つ株主を有する上場会社(従属上場会社)を巡る最近の事例が示唆する問題点、支配株主と従属上場会社の少数株主との間の利害調整の在り方、少数株主保護の枠組み等について議論を行うために、東証が2019年12月に設置したものである。本研究会は、2023年12月26日、本研究会における議論を踏まえて、「少数株主保護及びグループ経営に関する情報開示の充実」、「支配株主・支配的な株主を有する上場会社において独立社外取締役に期待される役割」に関する取りまとめをそれぞれ公表した。さらに、2025年2月4日には、グループ経営や少数株主保護に関する検討の参考資料として、「親子上場等に関する投資者の目線」を公表した。

 2024年10月17日に開催された本研究会第2期第6回会合及び本会合は、上記各公表後の親子上場等に関する状況をフォローアップするという観点から開催されたものである。

 以下では、本会合の配布資料として東証が作成した東証説明資料(以下「本東証説明資料」という。)の概要を紹介する。

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(いわもと・よしや)

岩田合同法律事務所アソシエイト。2014年九州大学法学部卒業。2016年九州大学法科大学院終了。2018年裁判官に任官し、破産・執行・保全を含む民事事件等を担当。2023年弁護士登録。コーポレート分野、株主総会対応など、企業法務全般を取り扱う。

岩田合同法律事務所 http://www.iwatagodo.com/

<事務所概要>
1902 年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。

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東証、従属上場会社における少数株主保護の在り方等に関する研究会(第2期第7回)資料
https://www.jpx.co.jp/equities/improvements/study-group/index.html
資料1 議事次第
https://www.jpx.co.jp/equities/improvements/study-group/nlsgeu000004acah-att/um3qrc0000026xq2.pdf
資料3 東証説明資料
https://www.jpx.co.jp/equities/improvements/study-group/nlsgeu000004acah-att/um3qrc0000026zbs.pdf

 

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