こども家庭庁、こども性暴力防止法(学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律)施行準備検討会 中間とりまとめを公表〔日本版DBS運用の方向性〕(後編)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所*
弁護士 加 納 さやか
弁護士 安 藤 翔
1 はじめに
前編[1]で述べたとおり、2026年12月25日に施行予定の学校設置者等及び民間教育保育等事業者による児童対象性暴力等の防止等のための措置に関する法律(以下「日本版DBS法」という。)においては、児童対象性暴力等が行われる「おそれ」が認められた場合は、対象事業者は、防止措置を講じる必要がある(6条、20条1項4号イ)。この措置には、雇用管理上の措置も含まれる。中間とりまとめでは、「おそれ」の内容に応じた防止措置を講じるに当たっては、労働法制等を踏まえたものとすることが必要とされ、事案ごとの措置の有効性は、最終的に司法判断となるが、トラブル防止のために雇用管理上の措置を講じる場合の留意点を整理し、あらかじめガイドラインにおいて示しておく必要があるとされている[2]。以下「おそれ」の内容に応じた防止措置の概要は、前編においても示したとおりであるが(下図参照)、後編では、労働法の観点から、防止措置の詳細につき判例や想定される実務対応にも触れつつ解説する[3]。
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(かのう・さやか)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所パートナー。2008年東京大学工学部建築学科卒業。2011年東京大学法科大学院卒業。2012年弁護士登録(第二東京弁護士会)。専門は企業法務、eスポーツ/ゲーム、エネルギー。主な業務として企業の買収・合併・分割等のサポートや、企業の取引・規制等に関する助言を行っている。
(あんどう・しょう)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所アソシエイト。2010年早稲田大学法学部卒業。2013年慶應義塾大学法科大学院卒業。2014年弁護士登録(第一東京弁護士会)。2019年~2020年に米国ニューヨークの大手総合商社・コンプライアンス部門に出向。2022年University of Virginia(LL.M)卒業。経営法曹会議会員。使用者側の労働法務を中心に個人情報保護法等の領域も取り扱い、国内外のクライアントに対し、多数のアドバイスを行っている。
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業 https://www.amt-law.com/
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