経済安全保障経営ガイドライン案の公表
アンダーソン・毛利・友常法律事務所*
弁護士 松 本 拓
弁護士 鈴 木 潤
弁護士 林 載 允
1 はじめに
2025年11月20日、経済産業省は、「経済安全保障に関する産業・技術基盤強化のための有識者会議」の資料として、主として経営判断を担う経営層向けに「経済安全保障経営ガイドライン(第1.0版)(案)」(以下「本ガイドライン」という。)を公表した[1]。
経済産業省は、2023年より「経済安全保障に関する産業・技術基盤強化アクションプラン」を公表してきたところであるが、経済安全保障への取組がコストにつながるとの産業界からの懸念を踏まえ、むしろ同取組が自社の競争力強化につながることを示し、経営層を後押しするための要点を取りまとめたものである。
本稿においては、当該ガイドラインの概要および主要なポイントについて解説する。
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(まつもと・たく)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所パートナー(弁護士・ニューヨーク州弁護士)。主要な業務分野は,①M&A・投資,②経済安全保障・通商,③アウトバウンド・インバウンド,④スタートアップ法務・投資,⑤ウェルス・マネジメント及び⑥競争法関連。2012年インドネシアのSSEK法律事務所勤務,2016年コロンビア大学・ロースクール(LL.M.)修了,2016年~2017年米国のSeward & Kissel法律事務所勤務。2021年9月~量子技術による新産業創出協議会監事。
https://www.amt-law.com/professionals/profile/TUM
(すずき・じゅん)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所スペシャル・カウンセル。2004年慶應義塾大学法学部卒業。2006年立命館大学法科大学院卒業。2009年弁護士登録(第一東京弁護士会)。2015年米国ジョージ・ワシントン大学ロースクール(LL.M.)修了。2017年ニューヨーク州弁護士登録。2024年7月まで2年間、外務省総合外交政策局経済安全保障政策室において、経済安全保障推進法、外為法、重要土地等調査法、重要経済安保情報保護活用法等の設計や運用にかかる体制整備等を担当。それ以前は、日系事業会社の本社及び米国グループ会社の法務部において経済安全保障部門の立ち上げに関与した他、グループ全体の経済安全保障に関するコンプライアンス体制の整備、投資案件等の個別案件を担当。
(いむ・じぇゆん)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所アソシエイト(弁護士)。2013年早稲田大学政治経済学部卒業。2013~2017年デロイトトーマツコンサルティング勤務(シンガポール、インドネシアに出向)。2022年東京大学法科大学院修了。2025年弁護士登録(第一東京弁護士会)。韓国法務をはじめとする海外法務、コーポレート、M&A、通商案件、スタートアップ・ベンチャー企業支援、労務、その他の企業法務全般を取り扱っている。https://www.amt-law.com/professionals/profile/jaeyoon-lim/
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業 https://www.amt-law.com/
<事務所概要>
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業は、日本における本格的国際法律事務所の草分け的存在からスタートして現在に至る、総合法律事務所である。コーポレート・M&A、ファイナンス、キャピタル・マーケッツ、知的財産、労働、紛争解決、事業再生等、企業活動に関連するあらゆる分野に関して、豊富な実績を有する数多くの専門家を擁している。国内では東京、大阪、名古屋に拠点を有し、海外では北京、上海、香港、シンガポール、ハノイ、ホーチミン、バンコク、ジャカルタ等のアジア諸国およびロンドン、ブリュッセルに拠点を有する。
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* 「アンダーソン・毛利・友常法律事務所」は、アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業および弁護士法人アンダーソン・毛利・友常法律事務所を含むグループの総称として使用