SH4316 あきんどスシローほか、複数の企業の店舗における SNS上で拡散された迷惑行為についての対応、今後の方針 金井優憲(2023/02/17)

風評・危機管理取引法務

あきんどスシローほか、複数の企業の店舗における
SNS上で拡散された迷惑行為についての対応、今後の方針

岩田合同法律事務所

弁護士 金 井 優 憲

1 はじめに

 2023年が始まって早々、飲食店等での迷惑行為を撮影した動画がSNS上に相次いで投稿されている。迷惑行為もさることながら、このような投稿は、当該店舗及びこれを運営する企業の信用等を大きく毀損し得る点でより悪質なものと言い得るところ[1]、各企業は、店舗運営の改善等の対応に追われるほか、当該迷惑行為等を行った者に対して法的措置を講じる意向も示している。

 こうした問題について、本稿はあきんどスシローをはじめとした各企業における対応等を紹介し、特に法的措置の観点から若干の検討を行うこととする。

 

2 飲食店等における迷惑行為のSNS上への投稿と、各企業の対応状況について

 株式会社あきんどスシローが運営する「スシロー」は、顧客(未成年者)が卓上のしょうゆ差しの注ぎ口を舐めるなどして迷惑行為に及んだ様子を撮影した動画がSNS上に投稿された問題を受け、対象店舗において直ちに衛生対応を実施したほか、店舗運営方法の一時的な変更も余儀なくされている。また、時を同じくして、株式会社資さんの運営する「資さんうどん」の店舗や、株式会社コシダカの運営する「カラオケまねきねこ」の店舗においても同種の迷惑行為が認められ、これら企業もその対応に追われる状況にある。こうした迷惑行為が現在後を絶たない[2]

 他方、これら企業においては法的措置を講じる動きもあり、スシローにおいては、刑事・民事の両面から厳正に対処する方針を示す状況にある。

(以上の詳細については、下記の一覧図を参照されたい。)

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(かない・まさのり)

岩田合同法律事務所所属。2015年京都大学法学部卒業。2017年京都大学法科大学院終了。2019年1月判事補任官。横浜地方裁判所勤務を経て、2022年4月「判事補及び検事の弁護士職務経験に関する法律」に基づき弁護士登録。

 

岩田合同法律事務所 http://www.iwatagodo.com/

<事務所概要>
1902年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。

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