日本取締役協会、独立社外取締役の行動ガイドラインレポートを更新
岩田合同法律事務所
弁護士 伊 藤 広 樹
一般社団法人日本取締役協会の独立取締役委員会は、2020年6月10日、「独立社外取締役の行動ガイドラインレポート 2~「稼ぐ力」の再興に向けて」(以下「本ガイドラインレポート」という。)を公表した。
本ガイドラインレポートは、株式会社においてコーポレートガバナンスの中心的役割を担う独立社外取締役が、どのような役割を果たすべきであるか等について解説するものである。具体的には、第1部「前提認識の整理」において、日本企業の意思決定システムをより洗練させるために、コーポレートガバナンスの根幹を担う取締役会の役割について前提認識を整理するとともに、第2部「具体的行動編」において、コーポレートガバナンスの主役である独立社外取締役がどのように行動すべきかについての具体的指針を示すものである。これらの内容は、実務上参考になるべき示唆を多く含むものであるため、本稿においてそのポイントを紹介する次第である。
1 第1部「前提認識の整理」
第1部「前提認識の整理」では、上記のとおり取締役会の役割について前提認識が整理されている。
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(いとう・ひろき)
岩田合同法律事務所弁護士。2004年早稲田大学法学部卒業。2006年早稲田大学法科大学院修了。2007年弁護士登録。主にM&A取引、会社法を始めとするコーポレート分野に関するアドバイスを行う。著作には、『会社法実務解説』(共著 有斐閣 2011)、「新商事判例便覧」旬刊商事法務2031号~(共著 商事法務 2014~(連載))等。
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