◇SH2035◇多摩川ホールディングス、分配可能額を超えて前期末の配当金を支払っていたと公表(2018/08/21)

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多摩川ホールディングス、分配可能額を超えて前期末の配当金を支払っていたと公表

――分配可能額の算定において自己株式の控除を行っていなかったとみられ、社内調査委員会等により調査へ――

 

 多摩川ホールディングスは8月1日、平成30年3月期末の配当金について、分配可能額を超えて支払いを実施していたことが判明したと公表した。そして、8月6日に社内調査委員会等を設置した。

 同社は、5月11日の取締役会において、1株当たり0.5円の期末配当を行う旨を決議し、6月29日から支払いを実施していたが、その後、会社法・会社計算規則による分配可能額を超えていたことが判明した。同社によると、その原因は、「分配可能額の算定において自己株式の控除を行っていなかったことによるもの」と思われるとしているが、社内調査委員会を設置して調査等を行うとともに、外部調査委員会による調査結果の検証等を行うこととしている。

 なお同社は、「株主の皆様にお支払いいたしました配当金につきましては、返還を求めるものではございません」としている。

 分配可能額を超えた配当については、アルメディオが分配可能額算定の計算式の誤りにより、平成29年3月期において実施していたことが判明したと4月17日に公表している。

 以下、多摩川ホールディングスのプレスリリースの概要を紹介する。

 

「分配可能額を超えた前期末の配当金に関するお知らせ」(8月1日)

 当社は、平成30年5月11日付「剰余金の配当に関するお知らせ」により同日付取締役会において、平成30年3月31日を基準日として1株当たり0.5円の期末配当を行う旨の決議したことをお知らせし、平成30年6月29日より配当金の支払を実施しました(総額21百万円)が、平成31年3月期第1四半期決算の準備の過程において、かかる配当金は、結果として、会社法および会社計算規則により算定した分配可能額を超えていたことが判明いたしました。

 本件は、分配可能額の算定において自己株式の控除を行っていなかったことによるものと思われますが、その原因の解明と今後の対応を検討するため、平成30年6月28日開催の定時株主総会で新たに選任された社外取締役と社外監査役を中心とした社内調査委員会を設置するとともに、外部調査委員として、社外の弁護士等に、社内調査委員会の調査結果の検証等を委嘱する方針で早急に準備しております。

 なお、株主の皆様にお支払いいたしました配当金につきましては、返還を求めるものではございません。

 当社に関係する皆様に対し、ご心配をおかけすることをお詫びするとともに、本件についての新たな進展や、社内調査委員会等の調査結果および再発防止策を速やかに取りまとめ、開示いたします。

 

「分配可能額を超えた前期末の配当金に関する調査委員会設置のお知らせ」(8月6日)

 当社は、平成30年8月1日付「分配可能額を超えた前期末の配当金に関するお知らせ」で公表致しましたとおり、平成30年5月11日取締役会において会社法および会社計算規則により算定される分配可能額を超え、前期末配当金の支払いを決議及び実施したことに関し、原因の解明等のため、社内調査委員会の設置と、外部の調査委員に社内調査委員会の調査結果の検証等を委嘱することとしていましたが、この度、その内容が決まりましたのでお知らせ致します。

1. 社内調査委員会の設置

 当社は、本日付で、事実経過の確認、関与者に対するヒアリング、発生原因の究明分析、社内処分の検討、再発防止策の立案等を行うため、以下の構成による社内調査委員会を設置致しました。尚、客観的な調査を行うため、弊社グループ内で拠点が異なる子会社(株)多摩川電子の管理部門責任者を委員の1人として選出しております。

 委員長 上林典子(平成30年6月28日開催の定時株主総会にて選任、社外取締役、弁護士)
 委 員 古川 清(平成30年6月28日開催の定時株主総会にて選任、社外監査役、税理士)
 委 員 貫洞貴治(当社子会社(株)多摩川電子の経営管理部マネージャー)

2. 外部調査委員会の設置

 当社は、本日付で、弁護士法人森・濱田松本法律事務所所属の弁護士1名及び森・濱田松本法律事務所所属の弁護士3名を委員とする外部の調査委員会を設置し、社内調査委員会の調査結果の検証、必要に応じた原因の究明及び再発防止策の提言、並びに本件に係る関係者の責任についての検討を依頼しました。

 委員長 信國篤慶 (弁護士法人森・濱田松本法律事務所 弁護士)
 委 員 峯岸健太郎(森・濱田松本法律事務所 弁護士)
 委 員 千原 剛 (森・濱田松本法律事務所 弁護士)
 委 員 山口みどり(森・濱田松本法律事務所 弁護士)

3. 今後の見通し

 今後、社内調査委員会において、事実経過の確認、関与者に対するヒアリング、発生原因の究明分析、社内処分の検討、再発防止策の立案等を行うとともに、外部の調査委員会において、社内調査委員会の調査結果の検証、必要に応じた原因の究明及び再発防止策の提言、並びに本件に係る関係者の責任についての検討を行った後、調査結果、再発防止策等について公表する予定です。

 当社に関係する皆様に対し、ご心配をおかけすることをお詫び申し上げます。

 

 

  1. 多摩川ホールディングス、分配可能額を超えた前期末の配当金に関するお知らせ(8月1日)
  2. http://www.tmex.co.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08/分配可能額を超えた前期末の配当金に関するお知らせ.pdf
  3. ○分配可能額を超えた前期末の配当金に関する調査委員会設置のお知らせ(8月6日)
  4. http://www.tmex.co.jp/wp/wp-content/uploads/2018/08/【適時開示】分配可能額を超えた前期末の配当金に関する調査委員会設置のお知らせ.pdf
  5.  
  6. 参考
    SH1825 アルメディオ、平成29年3月期において分配可能額を超えた配当を実施していたと公表(2018/05/10)
    https://www.shojihomu-portal.jp/article?articleId=6105493
  7. ○ 分配可能額を超えた前々期末の配当金に関する第三者委員会の調査結果および再発防止策について(5月28日)
    ※ 上記の記事の掲載後に公表された、第三者委員会の調査結果および再発防止策
    http://www.almedio.co.jp/almedio_cms/wp-content/uploads/2018/05/ee8f69be60328fe2ab0d446068afd18d.pdf

 

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