SH2904 企業法務フロンティア「グループガイドラインの手引き―つまみ食いのポイント(前編)」 水野信次(2019/11/26)

組織法務経営・コーポレートガバナンス

企業法務フロンティア
グループガイドラインの手引き~ つまみ食いのポイント(前編)~

日比谷パーク法律事務所

弁護士 水 野 信 次

 

 3月決算の上場会社が定時株主総会を開催し、有価証券報告書の提出に四苦八苦している折柄、奇しくも集中日とされた日の翌日である、2019年6月28日、経済産業省が策定した、「グループ・ガバナンス・システムに関する実務指針」(グループガイドライン)が公表された。

 経済産業省では、2017年12月にCGS研究会(第2期)(座長:神田秀樹学習院大学大学院法務研究科教授)を立ち上げ、同研究会において約1年半にわたりグループガバナンスの在り方について議論を重ねてきており、グループガイドラインは、同研究会における議論等に基づく成果として位置づけられよう。

 グループガイドラインの公表時期がまさに3月決算の上場会社が定時株主総会を開催し、有価証券報告書の提出に四苦八苦している折柄でもあり、また、総会後には役員人事の異動もあるなどして、グループガイドラインの検討はしばらく棚上げとなるのも無理からぬところであったが、新役員による新体制も板につき、中間期決算を終えて、次なる定時株主総会の準備も見据えるところで、そろそろ、社内でグループガイドラインの検討が取り沙汰されるに及んだ会社も少なくないのではなかろうか。

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