SH5067 米国著作権局、著作権と人工知能(AI)に関する報告書の第1部を公表、連邦デジタルレプリカ法の制定を勧告 中崎尚/後藤未来(2024/08/27)

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米国著作権局、著作権と人工知能(AI)に関する報告書の第1部を公表、連邦デジタルレプリカ法の制定を勧告

アンダーソン・毛利・友常法律事務所*

弁護士 中 崎   尚

弁護士 後 藤 未 来

 

 

1 はじめに

 2024年7月31日、米国著作権局は、Report on Copyright and Artificial Intelligence(著作権と人工知能(AI)に関する報告書)の第1部(「本報告書」という)を公表した[1]。本報告書は、AI技術によって生成されるデジタルレプリカ(ディープフェイクを含む)に関連する法的および政策的課題を中心に論じている。近時の生成AIの技術進展により、個人の外見や声を模倣するリアルなデジタルレプリカが容易に作成可能となり、これらを悪用したプライバシー侵害や名誉毀損などのリスクが増大している。本報告書は、現行の法的枠組みがこうしたリスクに対して十分な保護を提供できていないことを指摘し、連邦レベルでの新たな立法措置の必要性を強調している。その内容は、AI大国である米国における今後の生成AI法制の動向についての重要な示唆を含むものであり、本記事ではその概要を紹介する。

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(なかざき・たかし)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所スペシャルカウンセル。東京大学法学部卒、2001年弁護士登録(54期)、2008年米国Columbia University School of Law (LL.M.)修了、2009年夏まで米国ワシントンD.C.のArnold & Porter法律事務所に勤務。復帰後は、インターネット・IT・システム関連を中心に、知的財産権法、クロスボーダー取引を幅広く取扱う。日本国際知的財産保護協会編集委員、経産省おもてなしプラットフォーム研究会委員、経産省AI社会実装アーキテクチャー検討会作業部会構成員、経産省IoTデータ流通促進研究会委員、経産省AI・データの利用に関する契約ガイドライン検討会委員、International Association of Privacy Professionals (IAPP) Co-Chairを歴任。2022年より内閣府メタバース官民連携会議委員。

 

(ごとう・みき)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所パートナー、弁護士・ニューヨーク州弁護士。理学・工学のバックグラウンドを有し、知的財産や各種テクノロジー(IT、データ、エレクトロニクス、ヘルスケア等)、ゲーム等のエンタテインメントに関わる案件を幅広く取り扱っている。ALB Asia Super 50 TMT Lawyers(2021、2022)、Chambers Global(IP分野)ほか選出多数。AIPPIトレードシークレット常設委員会副議長、日本ライセンス協会理事。

 

アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業 https://www.amt-law.com/

<事務所概要>
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業は、日本における本格的国際法律事務所の草分け的存在からスタートして現在に至る、総合法律事務所である。コーポレート・M&A、ファイナンス、キャピタル・マーケッツ、知的財産、労働、紛争解決、事業再生等、企業活動に関連するあらゆる分野に関して、豊富な実績を有する数多くの専門家を擁している。国内では東京、大阪、名古屋に拠点を有し、海外では北京、上海、香港、シンガポール、ホーチミン、バンコク、ジャカルタ等のアジア諸国に拠点を有する。

<連絡先>
〒100-8136 東京都千代田区大手町1-1-1 大手町パークビルディング

 


* 「アンダーソン・毛利・友常法律事務所」は、アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業および弁護士法人アンダーソン・毛利・友常法律事務所を含むグループの総称として使用

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