SH3146 企業経営とジェネラル・カウンセルの役割(4)「我が国におけるジェネラル・カウンセルの現況(調査結果をもとに)」 中崎 隆(2020/05/18)

そのほか法務組織運営、法務業界

第20回弁護士業務改革シンポジウム 第1分科会
企業経営とジェネラル・カウンセルの役割(4)
――「我が国におけるジェネラル・カウンセルの現況(調査結果をもとに)」――

2017年9月9日

中崎・佐藤法律事務所代表

弁護士 中 崎   隆

 

【河井】 それでは、定刻となりましたので午後の部を開催いたします。午後の部は基調報告「我が国におけるジェネラル・カウンセルの現況(調査結果をもとに)」ということで、第一東京弁護士会の中崎隆さん、よろしくお願いいたします。

【中崎】 よろしくお願いいたします。弁護士の中崎と申します。自分は企業内弁護士小委員会の副座長をしておりまして、企業内弁護士や公務員弁護士をサポートするという活動をしてもう9年目になります。

 それでは、1つ目のページですけれども、調査に至った経緯というところですが、組織内弁護士、企業内弁護士が特に最近増えているということもあって、最近、日本組織内弁護士協会もジェネラル・カウンセル/CLO研究会というのがあったのですけれども、自分もそれを傍聴する機会があったのですが、これは金融機関の方が多かったのでコンプラ中心の議論になって、コンプライアンスにおけるジェネラル・カウンセルの役割というところにすごくフォーカスが当たったのですけれども、自分はヤフーなどで企業内弁護士としてM&Aのトランザクションとか、そういうところでもジェネラル・カウンセルって実は役割があるのではないのかと疑問符が頭に三つぐらい湧いて、それで、そちらとは別にジェネラル・カウンセルについて研究してみたいという思いが頭をよぎりました。

 それから、海外企業ですと、やはり、例えばグーグルとかアマゾンとかいろいろな企業と交渉したりとかして、やはりそういうジェネラル・カウンセルとか法務部門が組織立っていって、大変戦略立っていて、ビジネス交渉とかにもみんな出てきて、そういうところで海外勢の怖さというか、そういうのを実感して、日本ではどうなっているんだろうというのを研究してみたいなと思いました。

 調査の目的というところなのですけれども、文献とかちょっと調べてみたのですけれども、日本におけるジェネラル・カウンセルの状況について記載した文献はほとんどない状況です。困ったなと。研究したいけれども研究材料がないと。では、インタビューでもしましょうということで、皆様大変お忙しい方々ばかりなのですけれども、その方々の話を伺って、日本における役割、貢献、実態等について勉強してみたいということで、これを通じて日弁連としてもどういうふうにサポートしていけばいいのかということを考えられるのではないのかということで調査を開始いたしました。

 調査の方法ですけれども、11名のジェネラル・カウンセルの方々に今回はご協力を仰ぎました。こちらの冊子のほうの18ページのところで企業名まで含めて記載したものがございます。今日もこの後でパネル・ディスカッションがありますけれども、名だたるジェネラル・カウンセルの方々にご協力いただくことができました。インタビューの方法としては1時間から1時間半、インタビューをさせていただきました。三村さんには2時間以上お話しさせていただいたりとか、大変に熱意をもって皆様にご対応いただきましてまことに感謝しております。インタビューチームについては、こちらのほうに記載しましたけれども、企業内弁護士小委員会と、それから日本組織内弁護士協会から有志に参加してもらっております。

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