令和元年会社法改正に伴う上場制度整備、市場区分の見直しに向けた上場制度整備(第二次制度改正事項)
岩田合同法律事務所
弁護士 青 木 晋 治
1 はじめに
2020年12月17日、東京証券取引所(以下「東証」という)から、「令和元年会社法改正に伴う上場制度の整備について」が公表され、2021年1月18日までパブリック・コメントに付された。また、東証から同25日「市場区分の見直しに向けた上場制度の整備について(第二次制度改正事項)」が公表され、2021年2月26日までパブリック・コメントに付された。
以下では、これらのパブリック・コメントに付された事項等について概説する。
2 令和元年会社法改正に伴う上場制度の整備について
2019年12月の会社法改正(以下「改正会社法」という)において、上場会社のうち大会社に社外取締役の設置が義務付けられ、株主総会資料の電子提供制度の創設、株式交付制度の創設などがなされることとなったが、今般、東証がこれに伴う上場制度の整備について公表した内容は、主として以下のとおりである。改正会社法が施行される本年3月1日から実施されることが予定されている。
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(あおき・しんじ)
岩田合同法律事務所パートナー。2007年慶應義塾大学法科大学院卒業。2008年弁護士登録。『新商事判例便覧』(共著、旬刊商事法務、2014年4月25日号~)、『Q&A 家事事件と銀行実務』(共著、日本加除出版、2013年)、『民事再生手続における取立委任手形にかかる商事留置権の効力』(共著、NBL969号、2012年)、「金融ADRから学ぶ実務対応」(共著、銀行実務2012年10月号)(共著、金融財政事情研究会、2014年)等著作多数。
岩田合同法律事務所 http://www.iwatagodo.com/
<事務所概要>
1902年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。
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