◇SH3073◇経産省、新型コロナウイルス感染症により影響を受けている下請事業者との取引について一層の配慮を親事業者に要請――納期遅れへの対応、迅速・柔軟な支払いの実施等(2020/03/25)

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経産省、新型コロナウイルス感染症により影響を受けている
下請事業者との取引について一層の配慮を親事業者に要請

――納期遅れへの対応、迅速・柔軟な支払いの実施等――

 

 経済産業省は3月10日、新型コロナウイルス感染症により影響を受けている下請事業者との取引について、一層の配慮を親事業者に要請した。

 これは、新型コロナウイルス感染症により、日本国内においてもサプライチェーン等への影響が既に顕在化していることを受け、影響を受けやすい下請等中小企業との取引において、納期遅れへの対応や迅速・柔軟な支払いなどにつき、一層の配慮を講じるよう、関係団体を通じて親事業者に要請したものである。

 経産省によると、下請事業者から、「親事業者が十分に協議することなく、納期の遅れを理由とした一方的な取引の停止や適正なコスト負担を伴わない短納期発注などの行為を受けた」旨の相談が寄せられている。

 そこで、年度末を迎え、経営基盤の弱い下請等中小企業に対する影響を最小限とするため、経済産業大臣名で、影響を受けている下請等中小企業との取引については、十分な協議の実施はもとより、納期や支払いなどに対して柔軟な対応を行うなど、業界団体代表者(800団体)を通じて、親事業者に対し、一層の配慮を講じるよう要請した。経産省では、今後、他省庁所管の業界団体代表者(342団体)に対しても主務大臣との連名で順次要請していくこととしている。

 今回の要請内容は、以下のとおりである。

 

要請内容

○ 納期遅れへの対応

 親事業者においては、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、下請事業者が物資不足及び人手不足等に起因して納期に遅れる恐れがあることに留意し、十分な協議の上、顧客を含めた関係者の理解を得て、下請事業者に損失補填を求めることなく、納期について柔軟な対応を行うとともに、取引を継続的に実施するよう努めること。

 

○ 適正なコスト負担

 親事業者においては、新型コロナウイルス感染症の影響によって、原材料価格等の高騰及び短納期による残業や休日出勤の発生等によるコスト増を踏まえ、下請事業者に対し、下請代金の支払いに当たって追加コストの負担を行うこと。

 

○ 迅速・柔軟な支払いの実施

 親事業者においては、新型コロナウイルス感染症の影響による受注減等を受けて下請事業者の資金繰りが苦しい状況にあることを踏まえ、既定の支払条件にかかわらず支払期日・支払方法について改めて協議し、速やかな支払いや前金払等の柔軟な支払いに努めること。

 

○ 発注の取消・変更への対応

 親事業者においては、新型コロナウイルス感染症の発生に起因して、下請事業者に対し、発注の取消、または数量、仕様等の変更を行う場合には、十分な協議を行い、下請事業者に損失を与えることとならないよう、仕掛品代金の支払いを行うなど最大限の配慮を行うこと。

 

 

経産省、新型コロナウイルス感染症により影響を受けている下請事業者との取引について、一層の配慮を親事業者に要請します(3月10日)
https://www.meti.go.jp/press/2019/03/20200310003/20200310003.html

○新型コロナウイルス感染症の拡大により影響を受ける下請等中小企業との取引に関する一層の配慮について(要請文書)
https://www.meti.go.jp/press/2019/03/20200310003/20200310003-1.pdf

 

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