◇SH3083◇スチュワードシップ・コードに関する有識者検討会が「コード再改訂版」を確定・公表 ――上場株式以外の資産への適用拡大に意見多数も賛成大半で記載は維持 (2020/04/01)

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スチュワードシップ・コードに関する有識者検討会が
「コード再改訂版」を確定・公表

――上場株式以外の資産への適用拡大に意見多数も賛成大半で記載は維持――

 

 スチュワードシップ・コードに関する有識者検討会(令和元年度)(座長・神作裕之東京大学大学院教授)は3月24日、いわゆるスチュワードシップ・コード(正式名称を「責任ある機関投資家」の諸原則 ≪日本版スチュワードシップ・コード≫ ~投資と対話を通じて企業の持続的成長を促すために~」といい、以下「コード」という)の再改訂版を確定し、公表した。

 改訂に当たってその名称に「令和元年度」を付加して組織され、昨秋に初会合を開いた有識者検討会では(SH2830 金融庁、「スチュワードシップ・コードに関する有識者検討会」(令和元年度第1回)議事次第 (2019/10/17)既報)、昨年中3回にわたる会合を開催したのち、12月20日、「『責任ある機関投資家』の諸原則 ≪日本版スチュワードシップ・コード≫ ~投資と対話を通じて企業の持続的成長を促すために~(案)」(以下「改訂案」という)と題する改訂案を公表し、改訂案の「主なポイントとその考え方」および具体的な「意見公募項目」を示したうえで、今年1月31日まで意見募集を行っていた(SH2961 スチュワードシップ・コードに関する有識者検討会がコードの改訂案を示す――1月末まで意見募集、その後「改訂案の最終版」公表へ (2020/01/15)既報)。

 意見募集を経て確定・公表された再改訂版のコード(以下「コード再改訂版」という)は、改訂案の記載ぶりがおおむね踏襲されるものとなっているが、新設された原則8に係る「指針8−3」の前段の記載(企業との積極的な意見交換)については、改訂案における「議決権行使助言会社は、企業の開示情報のみに基づくばかりでなく、必要に応じ、自ら企業と積極的に意見交換しつつ、助言を行うべきである」との記述が、コード再改訂版では「議決権行使助言会社は、企業の開示情報に基づくほか、必要に応じ、自ら企業と積極的に意見交換しつつ、助言を行うべきである」と改められた。併せて公表された「パブリックコメントの結果の概要」によると、「誤解を招かないよう、企業の開示情報に基づくことも重要であることが明確化されるよう、表現を修正」したものとされている。

 また、原則4の「指針4−1」中の注釈となる脚注15について、改訂案の記述「機関投資家が投資先企業との間で対話を行うに当たっては、自らがどの程度投資先企業の株式を保有しているかについて企業に対して説明することが望ましい」に関し、「建設的な対話の質と株数の多寡は関連しない」などとする意見が寄せられたことから、コード再改訂版では「株式保有の多寡にかかわらず、機関投資家と投資先企業との間で建設的な対話が行われるべきであるが、機関投資家が投資先企業との間で対話を行うに当たっては、自らがどの程度投資先企業の株式を保有しているかについて企業に対して説明することが望ましい場合もある」と修正された。

 コード再改訂版が前文中「本コードの目的」の「10」において、機関投資家が「『スチュワードシップ責任』の遂行に資する限りにおいて、他の資産に投資を行う場合にも適用することが可能である」と追記した点に関しては、同時公表の「再改訂案に対する日本語のご意見の概要及びそれに対する回答」の「回答」欄で「上場株式以外の資産に投資する場合のスチュワードシップ活動について、皆さまから多くの留意点をご意見としていただいており、本回答にそれらを掲載しております」とし、他の資産に投資を行う場合、①「当該他の資産に適用可能な範囲で本コードの原則・指針を適用することが想定されて」おり、②「スチュワードシップ責任の遂行に資さない場合には、本コードの適用対象としては想定されていない」ことなどを繰り返し説明している。

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