◇SH1595◇経団連、2017年人事・労務に関するトップ・マネジメント調査結果を公表(2018/01/22)

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経団連、2017年人事・労務に関するトップ・マネジメント調査結果を公表

-「働き方改革に取り組んでいる」が74.7%--
 

 日本経済団体連合会は1月16日、「2017年人事・労務に関するトップ・マネジメント調査結果」を公表した。

 同調査は、その年の春季労使交渉・協議の結果や、人事・労務に関するトップ・マネジメントの意識・意見などを調べるため、1969年から実施しているものである。今回の調査は、経団連会員企業および東京経営者協会の主要会員企業(計1,466社)の労務担当役員以上を対象に2017年8月~9月に行われたもので、488社から回答を得た(回答率33.3%)。

 以下では、「働き方改革」に関する部分を中心に調査結果の概要を紹介する。

 

○ 2017年人事・労務に関するトップ・マネジメント調査結果の概要

 2 働き方改革と労働生産性向上の取組み

  1. ⑴ 働き方改革の取組み状況
    ・取り組んでいる 74.7%(362社)
    ・取組み内容を検討している 20.6%(100社)
    ・取り組んでいない 4.7%(23社)
  2. ⑵ 春季労使交渉における働き方改革の議論
    ・議論した 54.0%(154社)
    ・議論していない 46.0%(131社)
  3. ⑶ 働き方改革への経営トップの関わり(複数回答)
    ・社員へのメッセージを適宜発信している 87.2%(158社)
    ・推進体制の責任者になっている 45.0%(100社)
    ・数値目標にコミットしている 28.5%(306社)
    ・経営トップ等の発案・アイデアによる具体的な取組みがある 26.2%(92社)
  4. ⑷ 働き方改革の推進体制の整備
    ・新たに推進部署・プロジェクトチーム等を立ち上げた 39.6%(128社)
    ・既存の組織内に担当者を配置した 24.5%(79社)
    ・既存の組織内に担当セクションを設置した 7.7%(25社)
    ・整備していない 10.5%(34社)
  5. ⑸ 働き方改革の職場への展開(複数回答)
    ・現場の管理職に率先して取り組むよう働きかけている 81.6%(292社)
    ・労働組合と連携している 64.0%(229社)
    ・職場ごとに独自の取組みを検討・実行している 61.2%(219社)
    ・職場ごとに労働時間や年休取得などのKPI(数値目標)を設定している 47.5%(170社)
    ・業務拠点や職場ごとに推進責任者を任命している 25.7%(92社)
  6. ⑹ 働き方改革と労働生産性の向上に関する方針
    ・働き方改革と労働生産性向上を一体として取り組んでいる 79.4%(285社)
    ・労働生産性向上に軸足を置きながら、働き方改革にも注力している 7.8%(28社)
    ・働き方改革に軸足を置きながら、労働生産性向上にも注力している 7.5%(27社)
    ・労働生産性の向上を優先して取り組んでいる 2.8%(10社)
    ・働き方改革を優先して取り組んでいる 2.5%(9社)
  7. ⑻ 労働生産性の向上に向けた具体的取組み(複数回答)
    《すでに実施している》
    ・勤務に関する制度・仕組みの見直し 75.9%(356社)
    ・経営トップによる継続的なメッセージの発信 72.1%(338社)
    ・業務の棚卸しと見直し・削減 58.4%(274社)
    ・スケジュール、執務状況等の見える化 54.4%(255社)
    ・セミナーや研修等による社員教育 49.3%(231社)
    ・新たなICTシステム、AI・IoT、OA機器等の導入 43.3%(203社)
  8.   《実施企業のうち着実に成果が出ている》
    ・勤務に関する制度・仕組みの見直し 70.5%(251社)
    ・経営トップによる継続的なメッセージの発信 63.0%(213社)
    ・新たなICTシステム、AI・IoT、OA機器等の導入 61.6%(125社)
    ・スケジュール、執務状況等の見える化 56.9%(145社)
    ・業務の棚卸しと見直し・削減 51.8%(142社)
    ・セミナーや研修等による社員教育 32.2%(117社)
     

 3 同一労働同一賃金への対応

  1. ⑴「同一労働同一賃金ガイドライン案」を受けた対応の必要性
    ・必要がある 63.6%(297社)
    ・必要はない 36.4%(170社)
  2. ⑵ 対応が必要な項目(複数項目)
    ・雇用形態ごとの職務内容や人材活用の仕組みなどの整理・明確化 63.1%(185社)
    ・賞与 43.7%(128社)
    ・福利厚生制度 35.8%(105社)
    ・基本給 33.4%(98社)
    ・ガイドライン案に記載がある職務関連手当 32.1%(94社)
    ・ガイドライン案に記載がある職務非関連手当 27.0%(79社)
  3. ⑶ パート・有期・派遣労働者の賞与に関する対応(複数回答)
    ・支給水準の見直し 55.9%(71社)
    ・支給基準の見直し 41.7%(53社)
    ・算定方式の見直し 32.3%(41社)
    ・支給対象者の見直し(一部支給から全員支給へ) 22.0%(28社)
    ・支給対象者の見直し(全員不支給から一部支給へ) 11.8%(15社)
    ・支給対象者の見直し(全員不支給から全員支給へ) 10.2%(13社)

 

  1. 経団連、2017年人事・労務に関するトップ・マネジメント調査結果(1月16日)
    http://www.keidanren.or.jp/policy/2018/004.pdf
  2.  
  3. 参考
    SH1420 働き方改革に関する経団連の最近の取組み(2017/10/03)
    https://www.shojihomu-portal.jp/article?articleId=4567483
  4.   SH0971 働き方改革実現会議、「同一労働同一賃金の実現に向けた検討会」中間報告およびガイドライン案を公表 堀田昂慈(2017/01/18)
    https://www.shojihomu-portal.jp/article?articleId=2823488

 

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