労政審・労働政策基本部会報告書が公表、人材育成・リスキリング・人事制度・労働移動など方向性を提示
――「変化する時代の多様な働き方に向けて」が副題、人材と働き方の多様化を踏まえる――
厚生労働省は5月12日、労働政策審議会(会長・清家篤日本赤十字社社長、慶應義塾学事顧問)が同日、労働政策基本部会(部会長・守島基博学習院大学経済学部経営学科教授、一橋大学名誉教授)が取りまとめた報告書を審議・了承したとし、公表した。
労働政策基本部会においては4月26日、本報告書「労働政策審議会労働政策基本部会報告書~変化する時代の多様な働き方に向けて~」を同日付で取りまとめた。その後、親会となる労働政策審議会の5月12日開催・第51回会合に報告され了承、正式公表に至ったものである。労働政策基本部会は分科会・部会を横断するような課題や中長期的な課題を審議すべく2017年に労働政策審議会に設置、同年7月31日に初会合を開催。2019年には守島部会長のもと「労働政策審議会労働政策基本部会報告書~働く人がAI等の新技術を主体的に活かし、豊かな将来を実現するために~」を取りまとめた。今般の報告書に係る審議は2022年2月1日(第20回会合)に始まり、報告書案の検討を行った本年3月31日(第28回会合)まで計9回の審議を経て取りまとめ、公表されたものとなる。
本審議では「大テーマ」として「加速する社会・経済の変化の中での労働政策の課題〜生産性と働きがいのある多様な働き方に向けて〜」を掲げたうえで「小テーマ」とし「①社会・経済や働き方の変化に対応するために労働者・企業に求められる対応」「②社会・経済や働き方の変化に対応するために労働政策において検討すべきテーマ」を設定。①から導かれる対応として「生産性の向上に向けた労働者の能力開発・企業による能力開発の機会の充実」「生産性の向上に向けた労働者の能力開発・企業による能力開発の機会の充実」を、②から検討すべきテーマとして「成長分野等への円滑な労働移動に向けた支援(職業訓練等の能力開発、マッチング機能の充実)」「労使コミュニケーションの活性化策など」「過重労働防止など労働者保護・セーフティネット」をそれぞれ挙げ、企業や有識者からのヒアリングなどを継続して実施してきた。人材や働き方が多様化する現状を踏まえ、企業・労働者・労働政策・社会全体に求められる対応の方向性を示す。
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厚労省、労働政策審議会労働政策基本部会 報告書~変化する時代の多様な働き方に向けて~
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_33088.html