◇SH1186◇金融庁、「有価証券の取引等の規制に関する内閣府令」および「企業内容等の開示に関する内閣府令」の改正案を公表(2017/05/25)

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金融庁、「有価証券の取引等の規制に関する内閣府令」および「企業内容等の開示に関する内閣府令」の改正案を公表

--経営陣に対する株式による報酬や業績連動型報酬等の柔軟な活用に向けた整備--

 金融庁は5月17日、「有価証券の取引等の規制に関する内閣府令」および「企業内容等の開示に関する内閣府令」の改正案を公表した。

 現在、政府では、コーポレート・ガバナンスの強化に関する施策の一環として、「経営陣に中長期の企業価値創造を引き出すためのインセンティブを付与することができるよう株式による報酬、業績に連動した報酬等の柔軟な活用を可能とするための仕組みの整備等」を図る取組みを進めているところである。

 今般、金融庁では、このような取組みの一環として、(1)特定譲渡制限付株式、(2)パフォーマンスシェア、(3)株式報酬(所定の時期に確定した数の株式を報酬として付与するもの)等による株式の割当てを行う場合に、役員等に対する報酬の支給の一種であることに鑑み、ストック・オプションの付与と同様に、①売買報告書の提出制度および短期売買利益の返還請求制度の適用除外とする改正、②有価証券届出書における「第三者割当の場合の特記事項」の記載を不要とする改正、を行うこととして、改正案を公表しパブリック・コメント手続に付した。

 改正案の内容をみると、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令については、
30条(報告書の提出を要しない場合)に13号として、

「上場会社等の役員が、当該上場会社等に対し役務の提供をする場合において、当該役務の提供の対価として当該役員に生ずる債権の給付と引換えに取得することとなる当該上場会社等の株券の買付けをした場合」

を追加すること等としている。

 

 企業内容等の開示に関する内閣府令については、19条(臨時報告書の記載内容等)の2項1号ヲ(3)を

「提出会社又は関係会社が、これらの会社の役員、会計参与又は使用人(以下(3)において「役員等」という。)から役務の提供を受ける場合において、当該役務の提供の対価として当該役員等に生ずる債権の給付と引換えに当該役員等に交付される自社株等(当該提出会社が発行者である株式又は新株予約権((2)に規定する新株予約権を除く。)をいう。以下(3)において同じ。)を当該役員等に割り当てる方法又は当該関係会社の役員等に給付されることに伴つて当該債権が消滅する自社株等を当該関係会社の役員等に割り当てる方法」

と改める等としている。

 金融庁は、6月16日まで意見を求めた上で、6月下旬以降に改正規定を公布・施行する予定であるとしている。
 

  1. ○ 金融庁、「有価証券の取引等の規制に関する内閣府令」及び「企業内容等の開示に関する内閣府令」の改正案の公表について(5月17日)
    http://www.fsa.go.jp/news/28/sonota/20170517.html
  2. ○ 別紙1 有価証券の取引等の規制に関する内閣府令(平成19年内閣府令第59号)新旧対照表
    http://www.fsa.go.jp/news/28/sonota/20170517/01.pdf
  3. ○ 別紙2 企業内容等の開示に関する内閣府令(昭和48年大蔵省令第5号)新旧対照表
    http://www.fsa.go.jp/news/28/sonota/20170517/02.pdf


 

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