公取委・中企庁、新型コロナウイルス感染症拡大に関連する
下請取引Q&Aを公表
岩田合同法律事務所
弁護士 石 川 哲 平
1 本Q&Aの概要
公正取引委員会及び中小企業庁は、「新型コロナウイルス感染症拡大に関連する下請取引Q&A」(以下「本Q&A」という。)を公表した。以下では、これまで勧告措置が多く採られている下請代金の減額、本Q&Aで数多く言及されている買いたたき及び不当な経済上の利益の提供要請について説明する。
[本Q&Aのうち特に注目すべきものの概要]
番号
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問
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答
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問9
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親事業者は新型コロナウイルス感染症の影響で工場を一時閉鎖することにした。親事業者が、この閉鎖中の損失を補填するため、下請代金の額(単価)を一律一定率での引下げを要請することは、下請法上、問題となるか。
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親事業者の損失補填のみを理由として一方的に単価を引き下げて下請代金の額を定める行為は、買いたたきとして問題となるおそれがある。
新型コロナウイルス感染症対策、協力値引き等の名目を付すなどして、下請事業者に責任がないのに、当月に支払う下請代金の金額から差し引けば、下請代金の減額として問題となる。
協賛金の提供を要請し、指定口座に振り込ませたりすることにより、下請事業者の利益を不当に害する場合には、不当な経済上の利益提供要請として問題となる。
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問11
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親事業者が、下請事業者に対し、顧客の安全確保に必要な作業や安全性等に係る広報活動への協力を要請することは、下請法上、問題となるか。
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無償で役務を提供させるなどして、下請事業者の利益を不当に害する場合には、不当な経済上の利益提供要請として問題となる。
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問12
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現状を踏まえ、追加的に衛生管理の強化が義務付けられたが、その対応ができないことを理由に取引を切られないか心配だ。
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安全管理を強化したことにより生じる費用を考慮せず、一方的に下請代金の金額を据え置く場合には、買いたたきとして問題となるおそれがある。
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