◇SH3219◇改正金商業等府令がダークプール取引の透明化等に向けて公布――金融庁、金商業者監督指針も改正して令和2年9月1日から施行 (2020/07/01)

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改正金商業等府令がダークプール取引の透明化等に向けて公布

――金融庁、金商業者監督指針も改正して令和2年9月1日から施行――

 

 「金融商品取引業等に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(令和2年内閣府令第48号)が6月19日、公布された。ダークプール取引の透明化等に向けて金融庁が今年2月20日に改正案を公表し、3月21日まで意見募集を行っていた。意見募集では8の個人および団体から延べ76件のコメントが寄せられたという。金融庁では6月19日、伴って「金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針」(以下「金商業者監督指針」という)を改正し、公表している。

 いわゆるダークプールとは「電子的にアクセス可能で、取引前透明性のない(気配情報を公表しない)取引の場」のことをいう(平成28年6月15日開催の金融審議会「市場ワーキング・グループ」(以下「市場WG」という)第2回会議資料1-1・金融庁総務企画局「説明資料(市場間競争と取引所外の取引)」11頁参照)。市場WGにおいて昨年中は2月・6月の2度にわたって審議を行い(昨年2月までの議論状況等について、SH2381 金融庁、個人投資家へ間口広がる「ダークプール」で実態把握の対応策を検討 (2019/03/06)既報)、6月の会合では対応策として、(ア)ダークプールを経由した注文の把握、(イ)ダークプールへの回送条件・運営情報の説明、(ウ)価格改善の実効性の確保を掲げたところであった(令和元年6月3日開催の「市場WG」第24回会議資料4・金融庁企画市場局市場課「事務局説明資料(ダークプール取引の透明化等に向けた対応策)」2頁参照)。

 公布された改正金商業等府令および改正後の金商業者監督指針は、これらの観点から、(1)ダークプールへの回送条件・運営情報の説明、(2)価格改善の実効性の確保に向けた情報の記録・保管、(3)価格改善効果の顧客説明を行うよう求めるものとなっており、たとえば(1)では、顧客保護のため、顧客からの注文をダークプールに回送する金融商品取引業者等(ダークプール回送者)に対して、①回送先であるダークプールの運営状況を把握し、②ダークプールへの回送条件や運営情報(運営者の会社情報・参加者情報等)について顧客の知識・経験等を踏まえた適切な説明を行うものとした。

 また(2)は、顧客・当局から要請があった場合、事後に価格改善の状況の確認ができるようにするため、ダークプール回送者に対し、原則として①ダークプールで対当した価格および時刻、②ダークプールに回送を行うと判断した際の金融商品取引所、PTS(私設取引システム)、ダークプールの価格および時刻の記録・保管を求めるもの。(3)では、価格改善を主な目的としてダークプールで取引を行った顧客に対し、個々の取引の価格改善効果の状況を分かりやすく説明することとしている。

 上記(1)の改正(金商業等府令70条の2第7項等)は今年9月1日に、(2)および(3)の改正(同令158条5項・6項等)は令和3年9月1日に、それぞれ施行・適用される。

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