ビジネス・コート(東京地方裁判所中目黒庁舎)の開庁
岩田合同法律事務所
弁護士 上 西 拓 也
令和4年10月11日、東京都目黒区に、知的財産高等裁判所及び東京地方裁判所のビジネス関連部署(商事部、知財部及び倒産部)を集約した東京地方裁判所中目黒庁舎、通称「ビジネス・コート」が開庁した。
裁判所の公表文書によれば、ビジネス・コートの設置は、「選択と集中によりビジネス関連部署を集約した上で相互連携し、デジタル化による効率性を積極的に追求するとともに、専門性・国際性の一層の充実・強化を図り、利用者(ユーザー)の期待に応える新しい裁判所を実現」することを目的とするものである[1]。なお、裁判所による公表は日本語及び英語で行われており、国際的な情報発信を意識したものとなっている。
ビジネス・コートに集約されるビジネス関連部署及びそれぞれの業務開始日は、以下のとおりである。
部署名 | 業務開始日 | |
知的財産高等裁判所 | 2022年10月11日(火) | |
東京地方裁判所 商事部 | 民事第8部 | 2022年10月17日(月) |
東京地方裁判所 知的財産権部 | 民事第29部/第40部/第46部/第47部 | 2022年10月17日(月) |
東京地方裁判所 倒産部 | 民事第20部 | 2022年10月24日(月) |
https://www.courts.go.jp/tokyo/vc-files/tokyo/2022/202207annaitirasi.pdf
報道によれば、ビジネス・コートには、計18の法廷があり、うち1室は裁判官5人で構成する知財高裁の大合議用とのことである。ビジネス・コートには、以下でも述べるとおり、web会議専用のブースなど裁判のIT化に対応した設備も整備される。
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(うえにし・たくや)
岩田合同法律事務所弁護士。2008年東京大学法学部卒業、2010年東京大学法科大学院卒業。2011年弁護士登録。『Q&A 家事事件と銀行実務』(共著、日本加除出版、2013年)、「各業務における反社勢力対応のポイント」(共著。銀行実務658号)、『Q&Aインターネットバンキング』(共著 金融財政事情研究会 2014年)等著作多数。
岩田合同法律事務所 http://www.iwatagodo.com/
<事務所概要>
1902年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。
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