◇SH2214◇全株懇、提案書「中長期的インセンティブプランの実務~業績連動報酬・自社株報酬の導入の手引き~」を公表(2018/11/28)

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全株懇、提案書「中長期的インセンティブプランの実務~業績連動報酬・自社株報酬の導入の手引き~」を公表

――株式を交付資産とする3制度を解説――

 

 全国株懇連合会は、提案書「中長期的インセンティブプランの実務~業績連動報酬・自社株報酬の導入の手引き~」を10月19日付で取りまとめ、11月12日に公表した。

 全株懇によると、わが国では、「業績と連動した報酬(インセンティブプラン)、更に言えば中長期的な業績と連動した報酬の採用が求められる傾向にあり、機関投資家等もそのような報酬制度の採用には前向きな反応を示す傾向にある」とされるが、「”業績に連動した報酬”と一口に言っても、金銭、受益権等の権利、新株予約権、株式と報酬の対象となる交付資産の種類は多岐に亘り、各個に利点が異なり、同種報酬の中でも税の取扱いに差が出るなど導入に際しては検討すべき点が非常に多く担当者泣かせの面があることは否めない」とされる。

 そこで、全株懇は本書において、株式を交付資産とする3つの制度(①事前交付型の代表として(特定)譲渡制限付株式(Restricted Stock:「RS」)、②事後交付型の代表としてPerformance Share Unit(「PSU」)、③現時点で利用実績が多い株式交付信託を取り上げ、「導入手続について会社法をはじめとする法制上の留意点はもとより、取引所への開示、導入に際しては避けて通ることができない税制面、会計面の論点、グローバルな時代を反映した非居住者を対象とした場合の留意点等を取り上げ実務担当者の参考に供する」こととしている。

 以下、各論部分を中心に、本書の構成を紹介する。

 

全国株懇連合会提案書「中長期的インセンティブプランの実務~業績連動報酬・自社株報酬の導入の手引き~」の構成

Ⅰ 中長期的インセンティブプラン

 1 中長期的インセンティブプラン導入議論の高まり

 2 中長期的インセンティブプラン導入時の検討要素

 3 インセンティブプラン比較(除く税務上の観点)

 4 インセンティブプラン比較(税務上の観点)

 5 制度運用(監査役設置会社、監査等委員会設置会社)

 6 既存制度からの移行時の考慮点

 7 その他

 

Ⅱ 中長期的インセンティブプラン(各論)

 1 譲渡制限付株式

  ⑴ 譲渡制限付株式導入時の基本的論点
  ⑵ 制度導入の取締役会決議
  ⑶ 制度導入の開示
  ⑷ 定時株主総会
  ⑸ 取締役会決議
  ⑹ 有価証券報告書の提出
  ⑺ コーポレート・ガバナンスに関する報告書の提出
  ⑻ 有価証券届出書の提出
  ⑼ 新株発行・自己株式処分の適時開示
  ⑽ 新株発行・自己株式処分の公告
  ⑾ 新株発行目論見書の交付・割当契約の締結等
  ⑿ 募集株式の発行
  ⒀ 登記
  ⒁ 次年度以降対応

 2 PSU

  ⑴ PSUの基本的論点
  ⑵ 制度導入の取締役会決議
  ⑶ 制度導入の開示
  ⑷ 定時株主総会
  ⑸ 役員報酬規程上の算定方法決定
  ⑹ 算定方法の決定に係る適正手続
  ⑺ 有価証券報告書の提出
  ⑻ コーポレート・ガバナンスに関する報告書の提出
  ⑼ 取締役会決議
  ⑽ 有価証券届出書の提出
  ⑾ 新株発行・自己株式処分の適時開示
  ⑿ 新株発行・自己株式処分の公告
  ⒀ 新株発行目論見書の交付等
  ⒁ 登記
  ⒂ 次年度以降対応

 3 株式交付信託

  ⑴ 株式交付信託の基本的な制度設計等の確認
  ⑵ 制度導入の取締役会決議
  ⑶ 制度導入の開示
  ⑷ 定時株主総会
  ⑸ 取締役会決議(株式交付規程の制定・個人報酬の決定)
  ⑹ 有価証券報告書の提出
  ⑺ コーポレート・ガバナンスに関する報告書の提出
  ⑻ 取締役会決議(株式交付信託の詳細決定)
  ⑼ 取締役会決議(第三者割当決議)
  ⑽ 有価証券届出書の提出
  ⑾ 適時開示
  ⑿ 事業報告等、株主総会参考書類の送付(次年度以降)
  ⒀ 有価証券報告書の提出(次年度以降)
  ⒁ 信託より在任役員へ株式・金銭を交付

 

 

  1. 東京株懇、全国株懇連合会は、提案書「中長期的インセンティブプランの実務~業績連動報酬・自社株報酬の導入の手引き~」を取りまとめ、公表しました(11月12日)
    https://portal.shojihomu.co.jp/wp-content/uploads/2018/11/study_2018_05.pdf

 

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