◇SH2700◇産構審・意匠審査基準ワーキンググループ、意匠法改正に伴う意匠審査基準の改訂方針を決定――部分意匠に関する章は削除して他章へ組み込むなど大幅見直し、記載内容の簡潔化等も (2019/07/31)

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産構審・意匠審査基準ワーキンググループ、意匠法改正に伴う意匠審査基準の改訂方針を決定

――部分意匠に関する章は削除して他章へ組み込むなど大幅見直し、記載内容の簡潔化等も――

 

 産業構造審議会知的財産分科会意匠制度小委員会の意匠審査基準ワーキンググループ(座長=阿部・井窪・片山法律事務所弁護士・弁理士 黒田薫氏)は7月24日、第15回会合を開き、意匠法の改正に伴う今後の意匠審査基準の改訂について審議を開始した。同ワーキンググループによる会合開催は報告書「創作の実態を踏まえた意匠の適切な開示要件の在り方等に関する意匠審査基準の改訂について」の取りまとめに当たり開催された昨年10月の会合以来、約9か月ぶりとなる。

 意匠法においてはIoT時代の新技術や企業の長期的なブランド戦略に十分に対応できる意匠制度の再構築を行うよう抜本的な改正が行われており、(1)改正法に則して「建築物の保護対象化」「画像の保護対象の拡充」「内装意匠の保護対象化」「関連意匠制度の拡充」「創作非容易性水準の明確化」「物品区分の扱いの見直し」など8つの検討事項が論点案として示された。また、(2)意匠審査基準の構成および記載内容の明確化・簡潔化のための検討がなされることとされ、いずれも当日の会合で了承された。

 上記(2)の意匠審査基準の改訂に向けた検討は(ア)法改正に則して改訂を行う事項が多岐にわたること、(イ)現行基準が累次の部分的改訂を重ねてきた結果、全体の構成が複雑なものとなっていること、(ウ)記載内容についてユーザーからより分かりやすく簡潔な記載を求める声があること、(エ)近時は一つの製品についてユーザーが特許権や実用新案権、意匠権等を組み合わせて活用する傾向にあるが、出願の際、ユーザーがともに参照する特許・実用新案審査基準と意匠審査基準とでは現状その構成が異なるものとなっていることーーを背景として、全体的に大幅な見直しを図ろうとするものである。

 具体的な改訂方針としては、①部分意匠に関する個別の章の削除と他の章への組込み:部分意匠の章を削除し、物品等の部分について意匠登録を受けようとする場合に留意すべき事項については各章の該当箇所においてそれぞれ明記する、②全体の構成の見直し:現行基準の条文の順序に従った記載順序を改め、全体像を理解しやすく、かつ、審査等において考慮すべき事項の順とした構成とするといった見直しに加え、③各章内の記載項目の順序の見直し、④記載内容の簡潔化・明瞭化ーーが示された。加えて、この改訂に際し、意匠審査基準は関連法の適用についての基本的な考え方をまとめたものとするとともに、当該基本的な考え方を理解するうえで必須の事例については意匠審査基準上に引き続き記載し、一方、より理解を深めるためのその他の事例については意匠審査便覧へ移行し、裁判例の動向や出願傾向等に則して機動的な充実化が図れるようにするという整理方針も示されたところである。

 今般の会合では、意匠審査基準の改訂に関するこれらの具体的な方針も了承された。今後、今年11月ころ開催予定の第18回会合で報告書案が示され、意見募集を経て、2020年1月開催予定の会合で意見募集後の改訂点の検討が行われる予定だ。また、当日の会合で議題とされていた「『創作非容易性』に係る意匠審査基準について」「物品区分表の廃止に伴う運用変更について」は、9月ころ開催予定の次回会合で引き続き検討することとされている。

 

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