法務省、「供託規則の一部を改正する省令案」に関する意見募集
−−オンライン申請の際に資格証明書等の提示を必要としないこととする−−
法務省は1月16日、「供託規則の一部を改正する省令案」を公表してパブリックコメント手続に付し、意見募集を開始した。2月15日まで意見を求めた上で、7月の施行を目指すこととしている。
法務省によると、法人がオンライン申請を行う場合にも、供託規則(昭和34年法務省令第2号。以下「規則」)14条1項の登記所の作成した代表者の資格を証する書面および同条4項の支配人その他登記のある代理人であることを証する書面(以下「資格証明書等」)の提示(郵送等)が必要とされているため、オンラインだけで手続を完結することができないことが、法人がオンラインで供託手続を行うことをためらわせる原因の一つとなっている。
供託手続においても、今後、登記情報システムの更改において予定されている行政機関間の情報連携のための仕組みを活用することにより、平成32年度をめどに法人の登記事項証明書の添付を広く不要とする予定とされているが、これに先行して、法人がオンライン申請をする場合につき、供託官が登記所から証明書を取得する等の方策により、申請人から資格証明書等の提示を要しないこととするため、所要の規則改正を行うこととしたものである。
今回の省令改正の内容は、以下のとおりである。
○ 供託規則の改正(案)の内容
(1) 供託申請および払渡請求において、支配人その他登記のある代理人であることを証する書面の提示を要しないとする場合の取扱いについて支配人その他登記のある代理人が電子認証登記所の電子証明書(商業登記規則(昭和39年法務省令第23号)33条の8第2項参照)を送信した場合には、供託官は、登記所が作成した代理人であることを証する書面の提示(規則14条4項、27条1ただし書)を求めなくても、電子認証登記所の電子証明書の内容により代理人の本人性を確認するとともに、当該電子証明書に表示される会社法人等番号を用いて、登記所から別途証明書を取得して代理権の有無を確認することができる。
そこで、支配人その他登記のある代理人によって規則38条の規定によりオンラインによる供託等をする場合において、電子認証登記所の電子証明書を送信したときは、登記所の作成した代理人の権限を証する書面の提示を要しない旨を新たに定めることとする(新規則39条6項、39条の2第2項関係)。
(2) 供託申請において、会社法人等番号の送信により資格証明書等の提示を要しないとする場合の取扱いについて
法人が規則38条1号の規定によりオンラインによる供託をする場合において、電子認証登記所の電子証明書を送信したときはもとより、これを送信しなくても、当該法人の会社法人等番号を送信し、これにより供託官が登記所から別途証明書を取得して当該法人の登記情報を直ちに確認することができるときは、資格証明書等の提示を要しないことを新たに定めることとする(新規則39条の2第3項関係)。
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法務省、「供託規則の一部を改正する省令案」に関する意見募集(1月16日)
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=300080161&Mode=0
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○ 供託規則の一部を改正する省令案
http://search.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000168060 -
○ 供託規則の一部を改正する省令案の概要
http://search.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000168061