金融庁、「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」を踏まえた
BCP対応に係る留意事項を公表
――緊急事態発生時を想定した金融機関の業務継続体制の構築に向けて――
金融庁は3月30日、「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」を踏まえたBCP対応に係る留意事項について、金融機関に対し事務連絡を周知した。
新型コロナウイルス感染症について、政府の対策本部が3月28日に決定した「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」を受けて、金融庁では、「「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」を踏まえた対応について(要請)」(2月25日)など、感染拡大防止に関する要請を発出している。
こうした中、国内感染が拡大し、自治体による外出自粛が要請されるなど、日々刻々と状況か変化しており、今後の見通しも不透明な状況下にあっても、金融システムの機能維持や顧客保護の観点から、地域の状況や業務内容、規模、特性に応じて、必要な業務の継続が可能となるよう、臨機かつ柔軟な対応が金融機関に求められるところである。
そこで、金融庁では、今般の対処方針に加え、金融機関において、緊急事態発生時を想定した業務継続体制の構築にさらに努める上での留意事項を次のようにまとめ、周知するよう要請したものである。
《留意事項》
- ○ 役員等の経営機能の維持のための体制の構築(電話会議、輪番体制等)
- ○ 権限者に事故等があった場合の代行・委任順位等の規程整備・再点検等
- ○ 重要業務の特定・既存業務の縮小に向けた対応等
- ○ 本部・支店重要業務部署のスプリット勤務体制(建屋・フロアの分散等)の構築
- ○ システムセンター等の重要システムの維持・継続体制の構築
- ○ 在宅勤務(テレワーク)や時差出勤等の積極的な推進
- ○ 顧客対応の即応性、継続性の観点からの定期人事異動の柔軟な対応等
- ○ 感染者発生時の迅速な初動対応等(営業再開体制の構築(保健所等との連携、顧客対応体制、感染に関する公表、臨時休業時の代替措置、消毒対応等))
- ○ 緊急事態発生時を含め当局への密な報告・連絡
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金融庁、「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」を踏まえたBCP対応に係る留意事項(3月30日)
https://www.fsa.go.jp/news/r1/ginkou/20200330-co.html -
○「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」を踏まえたBCP対応に係る留意事項
https://www.fsa.go.jp/news/r1/ginkou/20200330-co-1.pdf -
○「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」を踏まえた対応について(要請)(2月25日)
https://www.fsa.go.jp/news/r1/ginkou/20200225.pdf