☆中国:新型コロナウイルスの影響まとめ(速報) 川合正倫(2020/04/24)

2020年4月23日号
中国:新型コロナウイルスの影響まとめ(速報)

長島・大野・常松法律事務所

弁護士 川 合 正 倫

はじめに

 当初5月6日までとされていた緊急事態宣言につき、大型連休以降も延長する可能性につき政府内で議論が開始されたほか、自治体の休業要請に応じない事業者に対しより強い措置を講ずる場合のルール作りが始まるなど、新型コロナウイルスの事業への影響は長期化・深刻化しています。多くの海外地域においては引き続き厳格な外出制限や営業禁止等のロックダウン措置が継続している一方、一部地域においては行動制限の軽減・解除に向けた議論が始まるなど出口戦略の模索も始まりつつあります。

 本記事では速報ベースで各国の方針や影響拡大状況の概要につきお知らせ致します。なお、本記事は感染拡大が続く間、不定期に配信していきたいと思いますが、同感染症の拡大状況については日々状況が変化している中、本記事の内容がその後変更・更新されている可能性については十分ご留意の上参照ください。本記事の内容は、特段記載のない限り、日本時間2020年4月22日夜時点で判明している情報に基づいています。

 

全体概況  死亡者:4,632人、感染者数(累計):82,758人(4月21日現在)

 武漢市当局により4月17日に死亡者数が2,579人から3,869人に上方修正されたが、新規感染者の多くは引き続き輸入症例である。新規感染の収束傾向を受け多くの企業が事業活動の全面再開へ向けた動きを加速している。他方で、外国人の入国は原則として禁止される等引き続き入国者に対して厳格な管理が実施されている。

 

渡航情報

  1. ・ 中国外務省は3月28日から、原則として全外国人の入国を一時停止する措置を適用し、有効なビザや居留許可を持っていても入国できない。例外的に入国が許可される場合は、外交、公務、礼遇、乗務員ビザで入境する場合並びに外国人が訪中して必要な経済貿易、科学技術等の活動に従事する場合及び緊急の人道主義の必要に基づく場合で中国の在外公館に申請して査証を取得した者に限定されている。
  2. ・ 3月29日以降、中国の国内航空会社は、1社につき各国1路線を週1往復まで、外国の航空会社は、中国との航空路線1路線を週1往復までに制限されており、中国を離発着する航空機移動は大幅に減少している。

 

その他

  1. ・ 上海では多くの企業が本格的に事業再開をし、在宅勤務からオフィスへの出勤を原則とする企業も増えてきている。また、上海の学校は、4月27日以降、学年別に段階的に再開される。
  2. ・ 北京では出張者がホテルに宿泊する際にPCR検査で陰性であったことを示す健康証明証の提示が求められるなど比較的厳格な管理が継続している。

(かわい・まさのり)

長島・大野・常松法律事務所上海オフィス一般代表。2011年中国上海に赴任し、2012年から2014年9月まで中倫律師事務所上海オフィスに勤務。上海赴任前は、主にM&A、株主総会等のコーポレート業務に従事。上海においては、分野を問わず日系企業に関連する法律業務を広く取り扱っている。クライアントが真に求めているアドバイスを提供することが信条。

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