アジア法務情報(長島・大野・常松法律事務所)

電子商取引・プラットフォーム

SH5673 シンガポール:シンガポール 不動産取引の電子化の動向 松本岳人(2025/12/24)

2025年10月15日、シンガポール議会において不動産の譲渡等の手続の電子化を推進する法案(Electronic Conveyancing and Other Matters Bill)が可決された(以下可決された法案を「改正法」という。)。改正法は、不動産の譲渡等の取引をデジタル化するための法的な枠組みを提供するもので、シンガポール土地庁(Singapore Land Authority、以下「SLA」という。)が開発した不動産取引の電子化システムのオンラインポータルサイトであるDigital Conveyancing Portal(以下「DCP」という。)の導入により、今後シンガポールにおいて一定の条件の下で不動産の譲渡等に関する各種手続が電子的に実施できるようになることが見込まれる。そこで本稿では不動産取引の電子化の動向について紹介することとする。
労働法

SH5662 タイ:労働者保護法の改正に関する最新動向(労働条件の改善/休暇制度の拡充/差別防止の強化等の改正案) 今野庸介(2025/12/16)

労働者保護法は、タイの労働法制を規律する重要な法令である。出産・育児に関する労働者の権利拡充等を内容とする労働者保護法の改正案が上院・下院で承認され、2025年11月7日に官報で正式に公布された。当該改正法は2025年12月7日に施行されている。  また、2025年9月24日に労働条件の改善、休暇制度の拡充、差別防止の強化を通じて労働者の権利と生活の質を向上させることを目的とした、労働者保護法改正案が下院の第一読会において承認された[1]。一部経済界からの反対があることから、今後実際に施行される改正法は改正案から大きく変更が加えられる可能性は十分にあるものの、第一読会で全会一致の支持が得られたことから、今後、改正に向けた審議が進むことが見込まれると考えられるため、現時点での当該改正案の主たる内容を以下それぞれ紹介したい。
個人情報保護法

SH5660 インド:デジタル個人情報保護法の規則の公表及び同法の一部施行 安西統裕/早川健/一色健太(2025/12/15)

2023年8月に成立したデジタル個人情報保護法(Digital Personal Data Protection Act, 2023:以下「DPDP法」)[1]は、それまでインドに存在していなかったプライバシー・データ保護に関する包括的な法律であるが、その詳細の多くを規則に委任しており、規則及び施行日については、中央政府が定めることとされていた。DPDP法の詳細を規定するデジタル個人情報保護法規則案は2025年1月3日に公表され、2025年パブリック・コメント手続に付されていたが、2025年11月13日に、デジタル個人情報保護法規則(Digital Personal Data Protection Rules, 2025:以下「DPDP規則」)[2]が公表された。
資本市場・IPO

SH5651 ベトナム:投資法改正に関する最新状況 安西信之助(2025/12/03)

現在、ベトナムでは外国投資家によるベトナムへの直接投資に関する重要法令である投資法(法第61/2020/QH15号、その後の法第03/2022/QH15号、法第57/2024/QH15号及び法90/2025/QH15号による改正を含む。)の改正が検討されている。以下では、これまでの改正経緯を踏まえ予定されている改正について簡潔にまとめる
資本市場・IPO

SH5650 インドネシア:インドネシア外国資本企業の最低払込資本金額の引き下げ 中村洸介(2025/12/03)

2025年10月2日、インドネシアの投資・下流化省/投資調整庁の新たな規則(BKPM規則2025年第5号。以下「BKPM新規則」)が施行された。BKPM新規則には、外国資本企業(PMA企業)に適用される投資規制に関して重要な変更が含まれているため、本稿で取り上げる。
不動産法

SH5643 インド:不動産登録に関する改正法案の公表 洞口信一郎/一色健太(2025/11/27)

現行法であるRegistration Act⁠, 1908(以下「1908年登録法」という。)[2]の全面改定として位置づけられているThe Registration Bill⁠ 2025(以下「本改正法案」という。)が2025年5月27日に公表された。本稿では、本改正法案の概要及び想定される実務への影響について概説する。
株主総会

SH5641 インド:インドの会社の株主総会開催方法――オーディオ・ビジュアル方式による開催 山本匡(2025/11/26)

 企業省は2025年9月22日に新たな通達を公表した[2]。これによると、暫定的・時限的措置の1年ごとの通達による延長ではなく、今後は株主総会(定時株主総会及び臨時株主総会)をオーディオ・ビジュアル方式で開催することができることになった。
業法・規制法対応

SH5619 インド:インド保険会社(外国投資)規則改正案の公表 山本匡(2025/11/04)

インドの保険会社に対する外国投資は、外国為替管理法(Foreign Exchange Management Act, 1999)等に基づく外資規制のみならず、保険法(Insurance Act, 1938)及び同法に基づき制定されたインド保険会社(外国投資)規則(Indian Insurance Companies (Foreign Investment) Rules, 2015)(以下、「保険会社外国投資規則」という。)にも服する。  インド政府財務省(Ministry of Finance)は、2025年8月29日に保険会社外国投資規則の改正案を公表した。改正案の概要は以下の通りである。
企業紛争・民事手続

SH5618 シンガポール:船荷証券の呈示のない運送品引渡しに関するシンガポール最新裁判例 梶原啓(2025/10/31)

船荷証券の呈示のない引渡しのために運送品が船荷証券の正当な所持人の手元にない事態(ミスデリバリー)について、船荷証券の所持人から賠償請求を受けた運送人はどのような反論ができるだろうか。2025年9月5日のシンガポール最上級審判決[1](以下「本判決」という。)は、第一審判決の結論を維持し、この問題に関する判断枠組みの落ち着きどころを示した。本判決に至る一連の裁判例は、海事法分野の基礎的な事項に関する最近の重要な展開である。
労働法

SH5611 タイ:労働者保護法の改正に関する最新動向 箕輪俊介(2025/10/27)

労働者保護法は、タイの労働法制を規律する重要な法令である。この労働者保護法の改正案が、2025年9月15日に上院にて承認された。この改正案は、上院での承認を以て両院で可決されたため(2025年7月16日に下院で承認がなされている)、施行日は未定であるものの、近日、労働者保護法の改正法が施行されるものと思われる。