環境省、「持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイド」を発行
――中小規模の企業等を主な対象に取組みの具体的方法等を示す――
環境省は6月28日、「すべての企業が持続的に発展するために--持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイド」を発行した。
環境省によると、本ガイドは、持続可能な開発目標(SDGs)に係る取組みの進展に寄与することなどを目的として作成したもので、変化するビジネス環境の中で企業が置かれている状況と、企業にとってSDGsに取り組む意義について説明した上で、具体的な取組みの進め方を示すものとなっている。また、既にSDGsに先駆的に取り組んでいる企業の事例などを紹介している。
環境省では、本ガイドを活用してSDGsに取り組むことにより、経営リスクを回避するとともに、新たなビジネスチャンスを獲得し、持続可能な企業へと発展していくことを期待するとしている。
ガイドの特徴
本ガイドは、SDGsについてこれまで特段の取組みを行っていない、あるいはSDGsに関心を持ち何か取組みを始めてみようと考えているような、とりわけ職員数や活動の範囲が中小規模の企業・事業者を主な対象としている。このため、地域経済を支え、地域の活力の中心となって活動している方々の目線で眺め、使いやすい内容となることを意図して構成している。
また、SDGsの17のゴールのうち、本ガイドにおいては、環境保全と関係の深いゴールや取組みを中心とした内容となっている。例えば、4(教育)、6(水・衛生)、7(エネルギー)、11(都市)、12(持続可能な生産と消費)、13(気候変動)、14(海洋)、15(陸域生態系・生物多様性)、17(実施手段・パートナーシップ)に係るものである。
ガイドの構成
本ガイドは、本編と資料編で構成されている。
本編では、企業を取り巻く社会の変化やSDGsを巡る国内外の動きなどを紹介するとともに、SDGsに取り組むための具体的な方法を示しており、SDGsへの理解を深めるところから実践へとつなげるものとなっている。
資料編では、SDGsに取り組むにあたり、活用しやすいツールや参考情報、取組事例などをまとめたものとなっている。
【ガイド本編の構成】
1.1 これからの企業に必要なこと
1.2 未来を見据えた世界の潮流
1.3 日本国内の主な動き
2.1 拡大するESG投資と持続可能性
2.2 バリューチェーンの持続可能性
3.1 経営リスクの回避とビジネスチャンスの獲得
3.2 SDGsの活用によって広がる可能性
3.3 強みを活かした独自性のある展開
4.1 どのように進めたらよいか
4.2 ケーススタディ事例
(1) テラオライテック株式会社の取組
(2) 農事組合法人Oneの取組
(3) 来ハトメ工業株式会社の取組
4.3 取組手順
【ガイド資料編の構成】
3.1 日本企業のSDGs認知度
3.2 SDGsに取り組む際の課題
4.1 既存の制度・枠組で提示されている取組とSDGsの紐付け
4.2 バリューチェーンとSDGsの紐付け
5.1 企業の取組事例
5.2 第1回「ジャパンSDGsアワード」受賞企業の取組事例
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環境省、「持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイド」を発行(6月28日)
http://www.env.go.jp/press/105528.html -
○ 持続可能な開発目標(SDGs)の推進 「持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイド」
http://www.env.go.jp/policy/sdgs/index.html -
○ 持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイド(概要版)
http://www.env.go.jp/policy/SDGsgaiyou.pdf -
○ 持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイド(本編)
http://www.env.go.jp/policy/SDGshonpen.pdf -
○ 持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイド(資料編)
http://www.env.go.jp/policy/SDGsshiryo.pdf