◇SH2527◇企業活力を生む経営管理システム―高い生産性と高い自己浄化能力を共に実現する―(第29回) 齋藤憲道(2019/05/13)

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企業活力を生む経営管理システム

―高い生産性と高い自己浄化能力を共に実現する―

同志社大学法学部
企業法務教育スーパーバイザー

齋 藤 憲 道

 

3.「製品規格」の仕組みが業法・有害物質規制・表示規制等の遵守に有効

例2 自動車(道路運送車両法)

 以下、道路運送車両法(登録・検査・整備・リコール等を規律)の普通自動車を中心に記述する[1]

 自動車は、大きな動力源を持ち、重量物を高速で長距離移動させることができる。

 自動車が普及して、人々の生活が便利になり、様々な産業が発展して、社会全体が豊かになった。

 また、自動車は、高価な動産(耐久消費財)であり、所有権の所有や抵当権設定について不動産登記と類似の登録制度[2]が設けられている。

 一方で、自動車は、衝突等の事故や排気ガス公害等の原因にもなる。

 そこで、次の第1~第5のように、社会全体で様々な取り組みを行ってその短所を補い、最大の便益を享受する仕組みが作られている。

 

○ 第1に、車体について、検査・登録の制度が設けられている。

 個々の自動車について、検査と登録を行うことにより、安全確保、公害防止、車の識別を可能にして、所有・使用の実態を把握できるようにする。

 自動車(軽自動車、小型特殊自動車、二輪の小型自動車を除く)は、自動車登録ファイル[3]に登録を受けたものでなければ、運行の用に供してはならない[4]

  1. (注) 四輪の軽自動車については、軽自動車検査協会[5]で検査を受けて車検証と№プレートを取得する届出制度が設けられている。1949年に、それまでの小型自動車が、小型自動車と軽自動車[6]に分けられたとき、軽自動車の大半は二輪車と三輪車であり、国の機関が直接関与する普通自動車とは別の制度が作られて、運用されてきた。

 また、自動車の構造・装置・性能に関する保安基準(国土交通省令)が制定され、保安上又は公害防止その他の環境保全上の技術基準[7]に適合する自動車・装置のみが運行の用に供される[8]

  1. (注) 基準適合性審査の実務は、独立行政法人自動車技術総合機構(以下、本項で「機構」という。)が行う[9]。この審査で使用するデータには、当局が自ら測定するもの、メーカーが提出して当局が確認するもの、メーカーが提出したものをそのまま用いるもの(複雑・高度な計算等)、がある。

 「新規検査」の申請は、「新規登録」の申請と同時に行うことを要する[10]

① 登録

「登録」の種類

 新規登録(新車新規、中古新規[11])、変更登録、移転登録、抹消登録(永久、輸出、一時)等がある[12]

「新規登録」を受けるときに満たすべき主な要件は次の通りである。

  1. ・ 自動車の所有者が、国土交通大臣に対し、申請書(車名・型式、車台番号、所有者の氏名等・住所、使用の本拠の位置、取得の原因を記載)に、譲渡証明書、輸入の事実を証する書面又はその自動車の所有権を証明するに足る他の書面を添えて提出し、かつ、その自動車(現車)を提示すること[13]
     なお、自動車が保安基準に適合している旨を証明する書面を提出して、現車の提示に代えることができる[14]
  2. ・ 車台番号(又は、原動機の型式)の打刻に関する証明書(その他必要な書面)を提出すること[15]

② 検査

「検査」の種類

  1. ・ 新規検査 「新車」及び「使用中断手続きした後に再使用する車」につき、国土交通大臣が提示された現車(現物)を検査し、保安基準に適合するときは自動車検査証(車検証)を使用者に交付する[16]
     なお、型式指定[17]を受けた新車(新車新規)については、完成検査終了証の提出をもって現車の提示に代える(現車提示を省略する)ことができる[18]
    (注) 量産車の「新規検査(新車新規)」は、「型式指定」により効率化されている。(下記(参考)欄を参照)
      ⑴ 実際の新車サンプルを提示して「基準適合性審査」を行い、その新車が法定の技術特性(=保安基準)を有することを確認し、これと並行して、⑵審査を受けた車と同等の自動車が工場で生産されることを「品質管理(均一性)審査」により確認する。この⑴⑵の審査に共に合格すれば、「型式指定」を受けて、その新車の生産・出荷を自社の管理責任において行うことができ、自動車メーカー等が作成した「完成検査終了証」を提示すれば、当局が行う現車による「新規検査」が省略される。
     この⑴⑵の手順は、JIS規格の「製品規格」の手順の考え方と同じである。
  2. ・ 継続検査 自動車検査証の有効期満了後に使用を継続するときに検査する[19]。(通称、車検)
  3. ・ 臨時検査 事故の著しい発生等により、構造・装置・性能が保安基準に不適合のおそれがあると認める同一型式の一定範囲の自動車等につき、国土交通大臣が、期間を定めて、臨時検査を受けるべきことを公示する[20]
  4. ・ 構造等変更検査 自動車検査証の記載事項(長さ・幅・高さ・乗車定員・最大積載量等)を変更する場合に、検査する[21]
  5. ・ 予備検査 車検が切れて№プレートが無い自動車等について、現車を提示して国土交通大臣の予備検査を受け、保安基準に適合した場合に、自動車予備検査証(有効期間3年)の交付を受ける[22]。 
  6. ・ 街頭検査 運輸支局(又は自動車検査登録事務所)・自動車技術総合機構が、保安基準不適合車(整備不良、不正改造等)の排除を目的に、路上等で警察等と連携して行い、必要に応じて整備命令を発令する[23]

 自動車の検査・登録の手続きの流れ[24]

 「自動車型式認証制度」に従って、国が、自動車の安全・環境の基準への適合性を審査する。

  1. ・ 型式指定制度  国産・輸入の量産車が利用する。
     装置型式指定制度[25]   1958年協定[26]加盟国において既に認証された装置・部品については、加盟国での重複審査が省略される。
  2. ・ 共通構造部(多仕様自動車)型式指定制度[27]、新型自動車届出制度
  3. ・ 輸入自動車特別取扱制度 販売台数が年間5,000台以下(個別モデル)の輸入車について、輸入促進を図り、サンプル車提示の省略・提出書類の簡素化が行われている[28]
     
  4. (参考) 自動車型式指定[29]の手続きは、次の通りである。
     (国産・輸入[30]の量産車が対象。標準処理期間は受付日から60日[31]。)
  5. ① 自動車の製作者(メーカー)等が、国土交通大臣(実務は、機構が担当する。)に申請:
    1申請書・添付書類を提出(機構には写しを提出)、2サンプル車(運行の用に供していない車、及び、法定の走行を行った車)を機構に提示する[32]
  6. →②審査: 機構が「基準適合性審査(申請書・添付書類・サンプル車[33]を審査)」を行って審査結果を国土交通大臣に通知する[34]。国土交通省が(機構と連携して)申請者(メーカー等)の「品質管理体制審査(申請書・添付書類を審査)」を行う。
  7. →③型式指定: 国土交通大臣は、自動車の構造・装置・性能が保安基準に適合し、かつ、自動車が均一性を有することを判定して、型式指定する[35]。(上記②で機構から、保安基準適合性の審査結果の通知を受ける。)
  8. →④申請者は、指定後遅滞なく、「完成検査終了証の印鑑/署名の届出書」を国土交通大臣に提出する[36]
  9. →⑤メーカー[37]等が行う完成検査: 個別検査を行って指定型式の構造・装置・性能を有し、保安基準に適合して、車台番号・原動機型式が打刻されていれば、「完成検査終了証[38]」を発行し、その自動車の完成検査の成績・発行の事実を記録する。
     完成検査の検査員は、必要な知識・技能を有する者のうちから予め指名する[39]
     当局は、必要と認める場合に、報告徴収・立入検査を行う[40]
  10. →⑥運輸支局等で新規検査: メーカーが発行した「完成検査終了証」により「現車の提示」を省略することができる[41]
  11. →⑦登録[42]: 自動車検査証(車検証)交付、検査標章表示、№プレート取付(封印)等

④ 保安基準不適合車は「リコール」する[43]。            

 自動車メーカー(又は輸入業者)は、製作(又は輸入)した同一の型式の一定の範囲の自動車の構造・装置・性能が保安基準に不適合(又はそのおそれ)がある状態にあり、かつ、その原因が設計・製作の過程にあると認める場合、保安基準に適合させるのに必要な改善措置を講じるときは、予め国土交通大臣に、不適合の状態・改善措置の内容・使用者に周知(リコール)する措置等を届け出なければならない。

 なお、国土交通大臣は、事故が著しく発生している一定の自動車が基準不適合車であると認めたときは、そのメーカー等に対して、保安基準に適合させるのに必要な措置を講じることを勧告・命令することができる。

 

○ 第2に、使用者に運転免許や自動車保管場所証明(通称、車庫証明)等を義務づけている。

 「運転免許証」の種類[44]

  1. ・ 公安委員会の運転免許証[45](一般の運転免許証)
  2. ・ 国際運転免許証[46]
  3. ・ 外国運転免許証[47]
  4. ・ 日米地位協定10条1項に基づく運転許可証・運転免許証

「自動車保管場所証明(通称、車庫証明)」

  1. ・ 警察署長が自動車の「保管場所標章」を交付する[48]

 運転者には「安全運転義務」「迷惑防止、幼児歩行時の一時停止・徐行、その他の遵守事項」がある[49]

 

○ 第3に、交通事故が発生することを前提にして、自賠責保険制度[50]を設けている。

 自動車損害賠償責任保険(通称、自賠責保険)は、交通事故によって他人(運行供用者以外の者)の生命・身体に生じた損害を最低限度で保障するための強制保険である[51]。保険会社は、この保険の保険料の支払いがあったときは保険契約者に対してその自動車について「自動車損害賠償責任保険証明書」を交付する[52]。自動車は、この保険証明書を備え付けなければ、運行の用に供してはならない[53]

  1. (注) 実際の損害賠償額が法定賠償額の上限を上回る場合の超過額、及び、自賠責保険の対象外(他人の財物への対物賠償、自分の生命・身体被害や自分の自動車の修理等)の損害額(費用)を補償する保険として、任意保険がある。

 

○ 第4に、道路・道路標識・信号・駐車場等の社会インフラを整備している。

 自動車の台数が増えるのに伴って、事故・渋滞・公害等を防ぐために、各種の交通ルールが定められ、並行して、道路や駐車場(個人、公共)の整備が行われてきた。

 近年、各国で、自動車の自動運転の実証実験が行われ、本格的な実用化の段階を迎えようとしており、自動車自体の機能の開発(新しい保安基準の策定)、及び、社会インフラ(位置情報・道路情報を含む運転制御全体に係るシステム、サイバーセキュリティ等)の整備のあり方が検討されている。

 

○ 第5に、廃車するときは、自動車リサイクル法及び廃棄物処理法を遵守する。

「自動車リサイクル法[54]

 自動車の材料は鉄・アルミ等の金属が多く、リサイクル率は約80%と高かった[55]

 しかし、最終処分する埋立地が不足気味になって処理費も上昇し、不法投棄が問題になっていた。また、カーエアコン冷媒に用いるフロン類によるオゾン層破壊・地球温暖化問題が懸念され、爆発性のあるエアバッグ類の安全処理に専門知識が必要とされることから、2002年に自動車リサイクル法が制定(2005年に運用開始)された。

 同法では、クルマ社会の関係者が果たすべき役割が定められている

  1. 〔自動車所有者(最終所有者)〕
    使用済みとなった自動車(廃車)を自治体に登録された引取業者に引き渡す。
    リサイクル料金を負担する。(新車購入時に支払う。自動車を売却するときは、購入時に支払ったリサイクル料金相当額を受け取る権利がある。)
  2. 〔引取業者〕
    最終所有者から廃車を引き取り、フロン類回収業者又は解体業者に引き渡す
  3. 〔フロン類回収業者〕
    フロン類を基準に従って回収し、自動車メーカー・輸入業者に引き渡す。
  4. 〔解体業者〕
    廃車を基準に従って解体し、エアバッグ類を回収して自動車メーカー・輸入業者に引き渡す。
  5. 〔破砕業者〕
    解体自動車(廃車ガラ)の破砕を基準に従って行い、シュレッダーダスト(解体・破砕後に残る老廃物)を自動車メーカー・輸入業者に引き渡す。
  6. 〔自動車メーカー・輸入業者〕
    自ら製造・輸入した自動車が廃車になった場合、その自動車から発生するフロン類・エアバッグ類・シュレッダーダストを引き取り、リサイクル(フロン類は破壊)する。
  7. 〔資金管理法人〕
    (公財)自動車リサイクル促進センターが、新車所有者が購入時に支払ったリサイクル料金の預託を受ける。この中から、関係業者(フロン類回収、エアバッグ類回収、シュレッダーダスト回収、情報管理)に、メーカー・輸入業者に引渡した回収品及び情報管理に係る代金を支払う。

 なお、使用済自動車・解体自動・特定再資源化物品については、これらを「廃棄物処理法2条1項に規定する廃棄物」とみなし、「自動車リサイクル法」に別段の定めがある場合を除いて「廃棄物処理法」の規定が適用される。(自動車リサイクル法121条)



[1] 次の自動車の詳細については、それぞれの法令を参照されたい。(1)「道路運送車両法3条」及び「同法施行規則2条<別表第1>」に定める小型自動車(4輪以上、2輪、3輪)、軽自動車、特殊自動車(大型、小型)、(2)「道路運送車両法2条3項」及び「同法施行規則1条」に定める原動機付自転車。(3)「道路交通法(交通規制・運転免許等を規律)3条」及び「同法施行規則2条」に定める自動車(大型、中型、準中型、普通)、自動2輪車(大型、普通)、特殊自動車(小型、大型)。

[2] 道路運送車両法6条(自動車登録ファイル)、7条(新規登録の申請)、13条(所有者変更の移転登録)。自動車抵当法5条(自動車抵当権の対抗要件として、自動車登録ファイルへの登録)。

[3] 国土交通省が登録事務を所管する。自動車登録事項証明書には、車検証と同様の情報が記載される。(自動車登録令6条~8条、10条、38条)

[4] 道路運送車両法4条、3条。道路運送車両法施行規則2条。自動車登録業務等実施要領(平成27 年1月28日付国自情第186号国自整第301号)。

[5] 1972年(昭和47年)に道路運送車両法が改正されて、1972年に設立された。同法第5章の2(軽自動車検査協会)参照

[6] 昭和24年(1949年)運輸省令第36号「車両規則」:長さ2.80m以下、幅1.00m以下、高さ2.00m以下、排気量4サイクル150㏄・2サイクル100㏄以下。1950年に「車両規則」が改正され、軽自動車に、四輪車・三輪車・二輪車の区分が設けられた。平成8年(1996年)の道路運送車両法施行規則改正(省令第53号)では、軽自動車の規格は、長さ3.40m以下、幅1.48m以下、高さ2.00m以下、排気量660㏄以下とされている。

[7] 長さ・幅・高さ、最低地上高、車両総重量他、原動機・動力伝達装置、操縦装置、制動装置、燃料装置、灯火装置、計器、その他の項目について技術基準が具体的に定められている。

[8] 道路運送車両法40条(構造)、41条(装置)、42条(性能)、46条(保安基準の原則)。道路運送車両の保安基準(国土交通省令)、及び、同基準の細目を定める告示により、詳しく規定されている。

[9] 道路運送車両法75条の5、24条の2(「独立行政法人自動車技術総合機構」が行う確認調査)

[10] 道路運送車両法59条2項

[11] 一時抹消登録された状態にある自動車につき、再度、車検を行って乗れる(運行の用に供することができる)状態にすること。

[12] 道路運送車両法7条~9条(新規)、12条(変更)、13条(移転)、15条~16条(抹消)。なお、何人も、国土交通大臣に対して「登録事項等証明書」の交付を請求することができる。(道路運送車両法22条1項)

[13] 道路運送車両法7条1項

[14] 道路運送車両法7条3項1号(自動車予備検査証)・2号(完成検査終了証)・3号(保安基準適合証)・4号(限定自動車検査証及び限定保安基準適合証)を添付する。なお、同法59条1項(未登録の自動車等の使用者が現車を提示して国土交通大臣の新規検査を受ける義務)。 

[15] 道路運送車両法7条2項

[16] 道路運送車両法59条1項(自動車・軽自動車等の新規検査)、60条1項(国土交通大臣は、新規検査の結果、自動車等が保安基準に適合したときは、自動車検査証をその自動車の使用者に交付する。この場合、軽自動車・二輪小型自動車には車両番号を指定する。)

[17] 道路運送車両法75条の5第1項(型式指定において保安基準適合の審査は独立行政法人自動車技術総合機構が行う)・2項(同機構は審査結果を国土交通省令に基づいて国土交通大臣に遅滞なく通知する)

[18] 道路運送車両法75条1項(型式指定)・3項(指定には保安基準適合と均一性確保が必要)・4項(型式指定を受けた自動車メーカー等による「完成検査終了証」の発行)、59条4項(新規検査には「現車提示」を要す。ただし、7条3項2号を準用。7条3項2号(「現車提示」に代えて「完成検査終了証」を書面提出すればよい。)

[19] 道路運送車両法62条1項

[20] 道路運送車両法63条1項・4項

[21] 道路運送車両法67条3項、4項

[22] 道路運送車両法71条1項・2項・3項

[23] 道路運送車両法54条(地方運輸局長による整備命令等)、54条の2(地方運輸局長が行う自動車改造等に起因する不適合に対する整備命令等)

[24] 道路運送車両法75条1項(自動車の型式指定)、3項(保安基準適合性、均一性確保)、自動車型式認証実施要領(第1自動車型式指定実施要領、第2新型自動車取扱要領)、自動車型式指定規則

[25] サンプル品と書面により「基準適合性審査」を行い、書面により「品質管理体制審査」を行う(ISO9001登録工場は、一定の管理水準が認められる)。道路運送車両法75条、75条の2第1項、75条の3第1項、76条。装置型式指定規則(国土交通省令)。道路運送車両法41条1号~20号(自動車の装置)原動機・動力伝達装置、車輪・車軸、そり等の走行装置、操縦装置、制動装置、ばね等の緩衝装置、燃料装置・電気装置、車枠・車体、連結装置、乗車装置・物品積載装置、窓ガラス類、消音器・騒音防止装置、煤煙・悪臭ガス・有毒ガス等の発散防止装置、前照灯・番号灯・尾灯・制動灯・車幅灯等の灯火装置・反射器、警音器等の警報装置、方向指示器等の指示装置、後写鏡・窓ふき器等の視野を確保する装置、速度計・走行距離計等の計器、消火器等の防火装置、内圧容器・その附属装置、その他政令で定める装置。

[26] 1958年締結の国連欧州経済委員会(UN/ECE)の多国間協定「車両並びに車両への取付け又は車両における使用が可能な装置及び部品に係る統一的な技術上の要件の採択並びにこれらの要件に基づいて行われる認定の相互承認のための条件に関する協定(略称:車両等の型式認定相互承認協定)」の通称。締約国は装置毎に「UN規則」を採用できる(任意)。このとき、同規則を採用する他の締約国の認可装置等について自国法令に適合したものとして取り扱う義務を負う。日本は1998年に同協定に加入し、日本の水準を低下させることなく「装置」毎に安全・環境に関する基準の統一を進めて、相互承認を行っている。

[27] 国際的な相互認証制度(生産国での自動車の認証結果を相互に活用する制度)であるIWVTA(International Whole Vehicle Type Approval)の手続きを定めた国連規則第0号(UN R0)が2017年11月にWP29(World Forum for Harmonization of Vehicle Regulations 自動車基準調和世界フォーラム)で成立し、2018年7月に施行された。これに伴って、日本で、大型トラックやバスに利用されてきた「新型自動車届出制度」は、2018年4月から「共通構造部(多仕様自動車)型式指定制度」に移行し、2021年3月に廃止される。(日本自動車輸入組合「2018年版Imported Automobile Market of Japan」5頁 )。道路運送車両法75条の2第1項、共通構造部型式指定規則(国土交通省令)、共通構造部(多仕様自動車)型式指定実施要領「別表(申請書の添付書面及びその記載要領(第3関係))10」

[28] TPP交渉の日米事前協議の中で取り上げられたのに対応して、2013年5月に「輸入自動車特別取扱制度について(依命通達)」を改正し、それまでの2,000台以下(年)の規模を拡大した。(国土交通省広報2013年5月10日)

[29] 書面とサンプル車により「基準適合性審査」を行い、書面により「品質管理体制審査」を行う。道路運送車両法75条1項~4項。自動車型式指定規則(2018年国土交通省令第79号)2条(指定の申請)、6条(届出等)、7条(完成検査の基準)、8条(完成検査終了証)、9条(検査成績の記録等)。

[30] 欧米の要求に応じ、輸入品について、海外でサンプル車を審査するために審査官を派遣し、外国検査機関の試験結果の採用等が行われている。

[31] 「独立行政法人自動車技術総合機構審査事務規程<平成31年2月28日改正版>(2-1審査の開始)、(2-8審査の処理期間)」は、同機構が原則として、国土交通大臣から申請書を受領した旨の連絡を受け、かつ、申請者から審査に係る書面の提出があったときに審査を開始し、審査開始から6週間以内に審査を終了する旨を定める。

[32] 道路運送車両法75条(自動車の型式指定)、76条(型式指定の実施細目は国土交通省令で定める。)。「自動車型式指定申請書」を国土交通大臣(窓口:自動車局審査・リコール課)に提出し、機構に写しを提出する(自動車型式指定規則2条、3条1項)。同申請書には、車名・型式、車台の名称・型式、主たる製作工場の名称・所在地、完成検査を実施する工場の名称・所在地、完成検査終了証を発行する事業所の名称・所在地、検査主任技術者の氏名・経歴等を記載する(同規則3条1項1号~8号)。この申請書に、自動車の構造・装置・性能を記載した書面、自動車の外観図、完成検査の業務組織及び実施要領並びに自動車検査用機械器具の管理要領を記載した書面、完成検査終了証の発行要領を記載した書面、等を添付して提出する(同規則3条2項1号~9号)。これらの記載事項を変更したときは、遅滞なく国土交通大臣に届け出なければならない(同規則6条1項)。

[33] 輸入車については、海外でサンプル車両の認証審査を行うため、審査官派遣や指定海外検査機関の検査結果の受け入れを行っている。(日本自動車工業会「自動車の分類・測定モード・基準認証制度」より)

[34] 道路運送車両法74条の2第1項(国土交通大臣は自動車の基準適合性審査を自動車技術総合機構に行わせる)、75条の5第1項・2項(型式の指定に係る同機構の審査、審査結果の国土交通大臣への報告)

[35] 道路運送車両法75条3項(保安基準適合性と均一性を判定して、型式指定)、自動車型式指定規則3条の3第2号

[36] 自動車型式指定規則6条1項第1欄(後日、変更した場合は遅滞なく届け出る。)

[37] 自動車の製作を業とする者、自動車の車台又は原動機の製作を業とする者及び国土交通大臣の指定を受けた者は、「車台番号又は原動機型式の打刻の届出」を国土交通省又は所管地方運輸局に提出して、自動車の車台番号(又は原動機の型式)を打刻しなければならない。道路運送車両法7条1項2号、29条2項(車台番号・原動機の型式の打刻)

[38] 道路運送車両法75条4項(型式指定を申請した者による完成検査終了証の発行・交付義務)、自動車型式指定規則8条1項(完成検査終了証の様式=第4号様式)

[39] 「自動車型式認証実施要領について(依命通達)平成10年自審第1252号」別添1第6

[40] 道路運送車両法100条1項(報告)・2項(立入検査等)

[41] 道路運送車両法7条3項2号(型式指定を受けた自動車について、完成検査終了証の提出をもって現車の提示に代える)、59条4項(新規検査における現車の提示、7条3項2号の準用)

[42] 道路運送車両法7条(新規登録の申請)、8条(新規登録の基準)、9条(新規登録事項)、11条(自動車登録番号標の封印等)、60条(自動車検査証の交付)、66条(自動車に自動車検査証の備付け義務、検査標章の表示義務)。同法施行規則7条(自動車登録番号標=№プレートの取付け)、8条(封印)。自動車登録業務等実施要領(国土交通省)

[43] 道路運送車両法63条の2、63条の3、63条の4、64条

[44] 外国免許の詳細は「外国免許関係事務取扱い要領(警察庁丙運発第21号)」平成28年9月28日 警察庁交通局長

[45] 道路交通法84条1項

[46] 道路交通法107条の2、道路交通に関する条約(ジュネーブ条約1949)24条1項、条約付属書9、同付属書10

[47] 道路交通法107条の2

[48] 自動車の保管場所の確保等に関する法律(通称、車庫法)4条(道路運送車両法4条・12条・13条の手続きにおいては、警察署長の交付する書面を提出しなければならない)。同法施行規則7条(保管場所標章を自動車の後面ガラスに後方から見やすく貼り付ける。)

[49] 道路交通法70条(安全運転の義務)、71条(運転者の遵守事項)~71条の5(初心運転者標識等の表示義務)

[50] 責任保険又は責任共済の契約の締結を強制し、この違反者を処罰する(自動車損害賠償保障法5条、86条の3第1号)。

[51] 自動車損害賠償保障法3条。また、自動車は「自動車損害賠償責任保険」又は「自動車損害賠償責任共済」の契約を締結しているものでなければ、運行の用に供することができない(自動車損害賠償保障法5条)。

[52] 自動車損害賠償保障法7条1項

[53] 自動車損害賠償保障法8条

[54] 「使用済自動車の再資源化等に関する法律」の通称

[55] 残りの約20%は、シュレッダーダスト(解体・破砕後に残るプラスチック屑等)として主に埋め立て用に用いられていた。

 

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