◇SH2827◇「決済法制及び金融サービス仲介法制に関するワーキング・グループ」が初会合を開催――まずは決済法制に係る「資金移動業」について具体的・実務的な審議 (2019/10/16)

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「決済法制及び金融サービス仲介法制に関するワーキング・グループ」が
初会合を開催

――まずは決済法制に係る「資金移動業」について具体的・実務的な審議――

 

 金融審議会「決済法制及び金融サービス仲介法制に関するワーキング・グループ」(座長・神作裕之東京大学大学院教授)の初会合が10月4日、開催された。

 「決済法制」と「金融サービス仲介法制」については、「金融制度スタディ・グループ」(座長・岩原紳作早稲田大学大学院教授)において審議し、取りまとめた結果が今年7月26日、「「決済」法制及び金融サービス仲介法制に係る制度整備についての報告≪基本的な考え方≫」として公表されている。同報告では「今後、本報告も踏まえ、まずは、①「決済」法制、②金融サービス仲介法制、の2つに関して、着手が可能な論点から、制度整備に向けた具体的な議論を進めていくことが期待される。その際、こうした制度を前提として新たなビジネスを営む事業者に対し、当局が適切に検査・監督を行っていくため、必要な対応を講じることも重要である」としており、9月25日開催の「第42回金融審議会総会・第30回金融分科会合同会合」も経て開催されたのが、今般の「決済法制及び金融サービス仲介法制に関するワーキング・グループ」である。

 メンバーは座長以下25名で、大学・大学院教授8名の学識経験者を始め、金融関係団体の役員・幹部、シンクタンク理事長、弁護士、消費者団体世話人などが就任した。オブザーバーとして消費者庁、法務省、財務省、経済産業省、日本銀行が加わる。

 事務局から配付された「討議資料」によると、当日はさっそく「決済法制① 資金移動業に係る論点」の審議が行われており、具体的な論点は次のとおりである。(1)利用者資金の保全方法、(2)「少額」送金を取り扱う事業者(編注・上掲の金融制度スタディ・グループ報告による第3類型、以下同様)への対応、(3)現行規制を前提に事業を行う事業者(第2類型)への対応、(4)「高額」送金を取り扱う事業者(第1類型)への対応、(5)資金移動業に係るその他の論点。(5)では、同一事業者が複数の類型を併営することの可否などが論点として挙げられる。

 上記(1)〜(4)については「現状」を掲げたうえで「検討の方向性(案)」を示した。たとえば、(2)を巡る現状として、「資金移動業者に対して計数の提供を依頼し、提供を受けた計数を検証したところ、サービスの利用実態として、送金額は1件あたり1万円未満のものが約7割を占め、利用者資金残高は利用者1人あたり5万円未満のものが約9割を占めていることが確認された」という(送金額・利用者資金残高の内訳については、配付資料3「参考資料(事務局)」参照)。また、金融制度スタディ・グループ報告によると、「少額」送金を取り扱う事業者について「仮に規制緩和を行う場合、緩和の要件を、①取り扱う1件あたりの送金額が『少額』であることに加え、②利用者1人あたりから受け入れる資金の額も『少額』であること、とすることが適当である」とされている。

 これらを踏まえ(2)の「検討の方向性(案)」では、(ア)「少額」の具体的な水準について数万円程度とすることが考えられるか、(イ)送金額のみならず、利用者1人あたりの受入額の上限も「少額」とすることを前提とした場合、利用者資金に関しては現行の保全方法に代えて、利用者資金を自己の財産と分別した預金で管理することを認めることが考えられるか、(ウ)仮に預金による管理を認める場合、資金移動業者の破綻時を想定し、財務状況についてのモニタリングを強化する観点から、たとえば、 預金による管理の状況および財務書類について外部監査を義務付けることが考えられるかーーといった検討がなされている。

 決済法制に関しては、続いて「前払式支払手段」が検討対象となる見込みであり、具体的かつ実務的な審議の進捗が注目される。

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