法務省、「会社計算規則の一部を改正する省令案」に関する意見募集を開始
――「監査上の主要な検討事項」の導入等に関する監査基準の改訂に対応――
法務省は10月31日、「会社計算規則の一部を改正する省令案」に関する意見募集を開始した。11月29日まで意見を募集した上で確定し、公布の日から施行する予定である。
今回の改正は、企業会計審議会が、①平成30年7月5日に「監査上の主要な検討事項」の導入等に関する監査基準の改訂を行ったこと、および、②本年9月3日に監査報告書における意見の根拠の記載等に関する監査基準の改訂を行ったことに伴うものである（これらの監査基準の改訂については、後掲の別稿参照）。
改正案の概要をみると、①継続企業の前提に関する注記に係る事項を、会社計算規則126条1項各号に掲げる事項に追加し（同項4号）、同条2項各号に掲げる事項（同項1号）から削るとともに、②会計監査人が除外事項を付した限定付適正意見を会計監査報告の内容とする場合において会計監査報告の内容としなければならない事項（同条1項2号ロ）に除外事項を付した限定付適正意見とした理由を追加するほか、所要の整備を行うものとしている。
なお、この省令による改正後の会社計算規則（以下「新会社計算規則」）の規定は、公布の日から施行する予定であるが、経過措置によると、新会社計算規則の規定は、令和2年3月31日以後に終了する事業年度に係る計算関係書類の会計監査報告について適用し、同日前に終了する事業年度に係る計算関係書類の会計監査報告については、なお従前の例によるものとする予定であるとされている。
ただし、連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則（以下「連結財務諸表規則」）93条に規定する国際会計基準に基づいて作成した連結財務諸表を米国証券取引委員会に登録している連結財務諸表規則1条の2に規定する指定国際会計基準特定会社または米国預託証券の発行等に関して要請されている用語、様式および作成方法により作成した連結財務諸表を米国証券取引委員会に登録している連結財務諸表規則2条1号に規定する連結財務諸表提出会社の令和元年12月31日以後に終了する事業年度に係る連結計算書類についての会計監査報告については、新会社計算規則の規定（新会社計算規則126条1項2号ロの規定を除く）を適用することができるものとする予定であるとされている。
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法務省、「会社計算規則の一部を改正する省令案」に関する意見募集
https://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=300080195&Mode=0 -
○意見募集要領
https://search.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000194194 -
○会社計算規則改正案新旧対照表
https://search.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000194195 -
○会社計算規則の一部を改正する省令案に関する概要説明
https://search.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000194196 - 参考
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SH1972 金融庁、企業会計審議会の「監査基準の改訂に関する意見書」を公表――監査報告書における「監査上の主要な検討事項」の記載を求める（2018/07/17）
https://www.shojihomu-portal.jp/article?articleId=6689876 -
SH2784 金融庁、「監査基準の改訂に関する意見書」、「中間監査基準の改訂に関する意見書」および「四半期レビュー基準の改訂に関する意見書」を公表――意見の根拠の記載、守秘義務の明確化等(2019/09/19)
https://www.shojihomu-portal.jp/article?articleId=9909333