◇SH0074◇企業法務よしなしごと-ある企業法務人の蹣跚16 平田政和(2014/09/02)

そのほか法務組織運営、法務業界

(第16号)

企業法務よしなしごと

・・・ある企業法務人の蹣跚(まんさん)・・・

平 田 政 和

 

Ⅱ.Sophomoreのために・・・勉強しよう、「知らない」ということを知ろう(その3)

【会社生活を楽しく過ごす四つの基本】

 私が折に触れて若い友人たちに言ってきたことがある。「論理的な物の見方、考え方を身に付ける。外国語を一つ不自由なく読み、書き、聞き、話す。趣味として楽器を弾く、あるいは絵を描く。熱中できるスポーツを持つ。」、これが会社生活を楽しく過ごす四つの基本であるということである。

 企業法務を担当している人ならば「論理的な物の見方、考え方」は業務遂行上も必須のことであり、当然に身に付いているはずである。論理的な物の見方、考え方ではシステムを開発する部署に所属する人物がその能力に長けている。システム部門が関係する契約書類の立案・検討にも数多く関与したが、これらに際して行う彼らとの議論はとても刺激的であった。

 外国語といっても多くの人にとっては英語となろうが、若いうちに努力して読み、書き、聞き、話す能力を身に付けるようにして戴きたい、と願っている。本当のことを言うと、私は「話す」よりも「聞く」能力の習得の方が重要だろうと思っている。聞けなければ理解できず、その結果話すべき内容がないことになるのだから。

 私自身は、個人教授、早朝の英会話教室、ラジオやテレビの英語番組の利用、テープレコーダーの活用、英語雑誌の購読など、長年に亘りいろいろと英語力を高める努力をしたが結局のところ、「聞き、話す」ことについては、それほどの成果を得ることができず、今でも残念に思っている。

 会社生活を長らく続けていると思考や生活が会社人間になる。友人も会社関係の人物が中心となる。音楽や絵画に深く触れることにより人間の幅を広げ、心を豊かにするとともに心の健康を保つ。そして全く異なった分野にいるスポーツ仲間と汗を流し視野を広げる。これを私は「趣味として楽器を弾く、あるいは絵を描く。熱中できるスポーツを持つ。」という言葉で言ってきた。

 私自身がこれに幾つ当て嵌まるかは別問題として、この四つを身につければ「家庭や会社、社会での生活が全て豊かに、楽しく、充実したものになる。」と信じている。

(以上)

 

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