財務省、2022年7月~2023年6月の「関税等脱税事件に係る犯則調査の結果」などを発表
――告発等件数169件・申告漏れ等調査対象3,312者、コロナ禍前水準に向けて顕著な増加傾向を示す――
財務省は11月8日、(A)「令和4事務年度の関税等脱税事件に係る犯則調査の結果」を発表した。2022年7月~2023年6月(令和4事務年度)の1年間に全国の税関が行った関税・内国消費税に係る犯則事件の調査結果を取りまとめたもので、例年この時期に前事務年度に係る公表がなされる。併せて同日(B)「令和4事務年度の関税等の申告に係る輸入事後調査の結果」を発表した。
上記(A)によると(i)犯則調査の結果、その情状が懲役刑に相当するとき、または通告処分を履行する資力がないときなどに検察官に告発し、刑事手続に移行する「告発」および(ii)犯則調査の結果、その情状が罰金刑に相当するときに税関長がその罰金に相当する金額の納付を求める行政処分としての「通告処分」を合わせた処分件数は169件であり、2021年7月~2022年6月(令和3事務年度):39件と比べて約4.3倍の高水準となった。
ただし、いわゆるコロナ禍の前後の経過をみると、2020年7月~2021年6月(令和2事務年度):36件、2019年7月~2020年6月(令和元事務年度):271件、2018年7月~2019年6月(平成30事務年度):536件と推移している。また、上記(i)検察官への「告発」件数に限ると、令和4事務年度:3件、令和3事務年度:2件、令和2事務年度:4件、令和元事務年度:9件、平成30事務年度:12件である。
令和4事務年度における脱税額は総額で約2億1,279万円であり、令和3事務年度:約7,996万円と比べて約2.7倍となった。脱税額の推移については令和2事務年度:約4億4,833万円、令和元事務年度:約4億5,180万円、平成30事務年度:約10億5,823万円となっている。
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財務省、令和4事務年度の関税等脱税事件に係る犯則調査の結果https://www.mof.go.jp/policy/customs_tariff/trade/collection/20231108a1.html
財務省、令和4事務年度の関税等の申告に係る輸入事後調査の結果 https://www.mof.go.jp/policy/customs_tariff/trade/collection/20231108b.html