SH4865 人的資本経営の実践と情報開示の実務対応 第18回:人材版伊藤レポート2.0が示す「5つの共通要素」の解説(その4) 堀田陽平(2024/03/25)

組織法務ディスクロージャー経営・コーポレートガバナンス

人的資本経営の実践と情報開示の実務対応
第18回:人材版伊藤レポート2.0が示す「5つの共通要素」の解説(その4)

日比谷タックス&ロー弁護士法人

弁護士 堀 田 陽 平

 

第2部 人的資本経営の実践
 第18回:人材版伊藤レポート2.0が示す「5つの共通要素」の解説(その4)

【今回の狙い】

 今回は、「人材版伊藤レポート2.0」が示した「5つの共通要素」、「共通要素3」について解説します。

 

【今回の主なターゲット】

  • 取締役会、取締役会事務局
  • 人事部門担当(特にキャリア開発部門)
  • IR担当

 

1 共通要素3「リスキル・学び直し」

⑴ 概要

 共通要素2「リスキル・学び直し」として示されている項目は、以下のとおりです。

  1. ① 組織として不足しているスキル・専門性の特定
  2. ② 社内外からのキーパーソンの登用、当該キーパーソンによる 社内でのスキル伝播
  3. ③ リスキルと処遇や報酬の連動
  4. ④ 社外での学習機会の戦略的提供(サバティカル休暇、留学等)
  5. ⑤ 社内起業・出向起業等の支援

 「リスキル」、「学び直し」は、政府も推進しており、さまざまな社員研修会社なども宣伝しているところですが、ここではまず、人材版伊藤レポートが何を目的としているかを理解いただきたいところです。

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(ほった・ようへい)

2016年弁護士登録(第69期。第二東京弁護士会)。2017年鳥飼総合法律事務所入所。
2018年7月現在の事務所へ移籍。2018年10月から経済産業省経済産業政策局産業人材政策室(当時。現在は「課」)に任期付き職員として着任。
経済産業省では、兼業・副業の推進、テレワークの推進、フリーランス政策等の柔軟な働き方に関する政策立案や、人材版伊藤レポートの策定等の人的資本経営の推進に関する政策立案等に従事。経済産業省から帰任後も人的資本経営の実践・開示に関するセミナーや寄稿を行う。

 

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