SH4900 人的資本経営の実践と情報開示の実務対応 第21回:人材版伊藤レポートないし人的資本経営の実践のポイント(その1) 堀田陽平(2024/04/22)

組織法務ディスクロージャー経営・コーポレートガバナンス

人的資本経営の実践と情報開示の実務対応
第21回:人材版伊藤レポートないし人的資本経営の実践のポイント(その1)

日比谷タックス&ロー弁護士法人

弁護士 堀 田 陽 平

 

第2部 人的資本経営の実践
 第21回:人材版伊藤レポートないし人的資本経営の実践のポイント(その1)

【今回の狙い】

 今回は、これまで行ってきた「人材版伊藤レポート」、「人材版伊藤レポート2.0」の解説を踏まえて、人材版伊藤レポートないしは人的資本経営の実践のポイントを解説します。

 

【今回の主なターゲット】

  • 取締役会、取締役会事務局
  • 経営戦略部門
  • サスティナビリティ部門
  • 人事部門担当(特にキャリア開発部門)
  • IR部門

 

1 今回の目的

 前回まで、人材版伊藤レポート及び人材版伊藤レポート2.0の内容について解説してきました。

 そこで、今回は、おさらいも含めて、人材版伊藤レポートないしは人的資本経営の実践のポイントについて解説します。

 

2 人材版伊藤レポート・人的資本経営の実践のポイント

⑴ ポイント①:
  人材版伊藤レポートは、「人的資本経営の実践」の指針

 これまで人材版伊藤レポートおよび人材版伊藤レポート2.0の解説を行ってきましたが、いま一度、人材版伊藤レポートの位置づけを確認しておきましょう。

 第1部、第3回でも解説したとおり、人的資本政策は、「人的資本経営の実践」と「人的資本の情報開示」を車の両輪とし、双方を進めて行くことを前提としています。

 さらにこの点をより細かく見ると、①まず、人的資本経営の実践(すなわち、人材戦略の構築・人的資本への投資)を進め、②次に、それを開示する(人的資本の可視化)ことになります。そして、③その開示について、投資家等との対話を通じ、さらに人的資本経営の実践をブラッシュアップしていく、という①~③の流れを繰り返していくことを想定しています(下図参照)。

 

出典:内閣官房、非財務情報可視化研究会「人的資本可視化指針」(2022年8月)2頁

 

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(ほった・ようへい)

2016年弁護士登録(第69期。第二東京弁護士会)。2017年鳥飼総合法律事務所入所。
2018年7月現在の事務所へ移籍。2018年10月から経済産業省経済産業政策局産業人材政策室(当時。現在は「課」)に任期付き職員として着任。
経済産業省では、兼業・副業の推進、テレワークの推進、フリーランス政策等の柔軟な働き方に関する政策立案や、人材版伊藤レポートの策定等の人的資本経営の推進に関する政策立案等に従事。経済産業省から帰任後も人的資本経営の実践・開示に関するセミナーや寄稿を行う。

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