SH5351 「スチュワードシップ・コードに関する有識者会議」(令和6年度第3回)開催 松田大樹(2025/03/12)

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「スチュワードシップ・コードに関する有識者会議」
(令和6年度第3回)開催

岩田合同法律事務所

弁護士 松 田 大 樹

 

1 はじめに

 金融庁は、令和6年10月18日、「スチュワードシップ・コードに関する有識者会議」(令和6年度)(以下「本会議」という。)を設置した。本会議は、「コーポレートガバナンス改革の実践に向けたアクション・プログラム 2024」において、スチュワードシップ活動の実質化の観点から、建設的な目的を持った対話に資する協働エンゲージメントの促進や、実質株主の透明性向上に向け、スチュワードシップ・コードの更なる見直しが提言されたことを受け、スチュワードシップ・コードの改訂を目的として、設置されたものである。本会議は、令和6年10月18日に第1回会議を、同年11月18日に第2回会議を、それぞれ開催してきたところ、今般、令和7年2月26日に、第3回会議が開催された。本稿では、第3回会議の概要を紹介する。

 

2 第3回会議の概要

 第3回会議では、「スチュワードシップ・コードの改訂案についての討議」が議題とされ、会議資料として、「スチュワードシップ・コードの改訂案について」と題するパブリックコメントに付す際の公表文案が記載された資料(以下「公表文案」という。)および公表文案と併せて公表されると思われる改訂案の内容が記載された資料が配布されている。

 会議資料の中で提示されている改訂案の主要な改訂箇所としては、大要、以下のとおりである。

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(まつだ・たいき)

岩田合同法律事務所弁護士。2017年一橋大学法学部卒業、2019年一橋大学法科大学院修了。2020年弁護士登録。会社法、金融商品取引法、独占禁止法・下請法、M&A案件等を中心に、企業法務全般に関する法的助言を幅広く取り扱う。

 

岩田合同法律事務所 http://www.iwatagodo.com/

<事務所概要>
1902年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。

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〒100-6315 東京都千代田区丸の内二丁目4番1号丸の内ビルディング15階 電話 03-3214-6205(代表)

 


金融庁、「スチュワードシップ・コードに関する有識者会議」(令和6年度第3回)資料〔スチュワードシップ・コードの改訂案についての討議〕
https://www.fsa.go.jp/singi/stewardship/siryou/20250226.html

 

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