SH4814 欧州委、経済安全保障を強化するための5つのイニシアチブを公表 藤田将貴/西山洋祐(2024/02/16)

組織法務経済安保・通商政策

欧州委、経済安全保障を強化するための5つのイニシアチブを公表

アンダーソン・毛利・友常法律事務所*

弁護士 藤 田 将 貴 

弁護士 西 山 洋 祐 

 

1 はじめに

 欧州委員会(以下、「欧州委」という。)は、2024年1月24日、EUの経済安全保障を強化するための5つのイニシアチブ(以下総称して「本イニシアチブ」という。)を採択し公表した[1]。当該イニシアチブは、以下のとおり、投資・輸出に関する3つのイニシアチブおよび研究開発に関する2つのイニシアチブから構成されている。

⑴ 対内直接投資審査の改善

⑵ より効果的なデュアル・ユース品目の輸出管理

⑶ 対外投資のリスクの分析

⑷ デュアル・ユース技術の研究開発に対する支援の強化

⑸ 研究セキュリティの強化

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(ふじた・まさき)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所パートナー。2003年早稲田大学法学部卒業。2006年京都大学法科大学院修了。2007年弁護士登録(東京弁護士会)。2016年University of California, Berkeley(LLM)修了。2017年ニューヨーク州弁護士登録。大手総合商社法務部への出向経験を有する。経済安全保障・通商(米国・英国・EUの経済制裁及び貿易管理を含む)、M&A、事業再生分野を中心に取り扱う。主な著書・論文:『英文M&Aドラフティングの基礎』(共著)(金融財政事情研究会、2023)、「新たなセキュリティ・クリアランス制度の法制化に向けた議論の方向性」(商事法務ポータル、2023)、「グローバル法務 日本企業が留意すべき個人情報保護、ビジネスと人権、経済安全保障に関する各国の法規制や動向」(共著)会社法務A2Z 2024年2月号、「米国の経済制裁の基礎知識と実務対応のポイント」(Business Lawyers(ウェブサイト)、2022)、「米国による懸念国向け半導体関連輸出規制の強化」(商事法務ポータル、2023)、「米財務省 CFIUS2022年次報告書を公表」(商事法務ポータル、2023)ほか多数。

 

(にしやま・ようすけ)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所アソシエイト。2012年東京大学法学部卒業。2014年東京大学法科大学院卒業。2015年弁護士登録(第二東京弁護士会)。2020年The University of Chicago Law School(LLM)修了。2022年ニューヨーク州弁護士登録。南北アメリカと欧州を中心に広く国際法務に携わる。かつて駐在していたメキシコ等の中南米各国の案件を多く取り扱う。スペイン語が堪能。また、スペインをはじめとする欧州各国の案件も多く取り扱っており、そのためEUの投資規制、データ保護規制(GDPR)、輸出規制、企業結合規制等にも通じている。主な著書・論文:「グローバル情勢における安全保障上の懸念を踏まえた、外資による投資・買収規制の最新動向[第5回]スペイン」(Business & Law(ウェブサイト)、2023)、「【連載】メキシコ会社法の解説」(Business Lawyers(ウェブサイト)、2021)、「【連載】メキシコ競争法の解説」(Business Lawyers(ウェブサイト)、2021)ほか多数。

<事務所概要>
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業は、日本における本格的国際法律事務所の草分け的存在からスタートして現在に至る、総合法律事務所である。コーポレート・M&A、ファイナンス、キャピタル・マーケッツ、知的財産、労働、紛争解決、事業再生等、企業活動に関連するあらゆる分野に関して、豊富な実績を有する数多くの専門家を擁している。国内では東京、大阪、名古屋に拠点を有し、海外では北京、上海、香港、シンガポール、ホーチミン、バンコク、ジャカルタ等のアジア諸国に拠点を有する。

<連絡先>
〒100-8136 東京都千代田区大手町1-1-1 大手町パークビルディング


*「アンダーソン・毛利・友常法律事務所」は、アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業および弁護士法人アンダーソン・毛利・友常法律事務所を含むグループの総称として使用

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