人的資本経営の実践と情報開示の実務対応
第30回 可視化に向けたステップ
日比谷タックス&ロー弁護士法人
弁護士 堀 田 陽 平
第3部 人的資本の可視化
第30回 可視化に向けたステップ
【今回の狙い】 前回までは、具体的な開示事項の検討について解説してきました。今回は、人的資本の可視化を進めていくにあたっての社内でのステップについて解説していきます。
【今回の主なターゲット】
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1 前回の振り返り
前回まで、人的資本情報の可視化にあたっての統合的ストーリーの構築や、具体的な開示項目の検討の方法について解説してきました。
今回は、人的資本情報の可視化の前提としての、社内での体制整備や可視化の前提となる戦略の構築について解説します。
2 可視化に向けた準備の全体象
人的資本可視化指針では、可視化に向けた準備として、①基盤・体制の確立と②可視化の前提となる戦略の構築の整備を行うことが重要であるとしています。
出典:内閣官房「人的資本可視化指針」(2022年8月)32頁
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(ほった・ようへい)
2016年弁護士登録(第69期。第二東京弁護士会)。2017年鳥飼総合法律事務所入所。
2018年7月現在の事務所へ移籍。2018年10月から経済産業省経済産業政策局産業人材政策室(当時。現在は「課」)に任期付き職員として着任。
経済産業省では、兼業・副業の推進、テレワークの推進、フリーランス政策等の柔軟な働き方に関する政策立案や、人材版伊藤レポートの策定等の人的資本経営の推進に関する政策立案等に従事。経済産業省から帰任後も人的資本経営の実践・開示に関するセミナーや寄稿を行う。