経済産業省・環境省、第4回GX実現に向けた
排出量取引制度の検討に資する法的課題研究会を実施
アンダーソン・毛利・友常法律事務所*
弁護士 宮 川 賢 司
弁護士 香 川 遼太郎
弁護士 上 村 聡
弁護士 完 山 聖 奈
1 はじめに
経済産業省および環境省は、2024年8月21日、GX実現に向けた排出量取引制度の検討に資する法的課題研究会(以下「本研究会」という。)の第4回を開催した。近年、脱炭素社会の実現に向けた動きが世界的に高まっている中で、グリーントランスフォーメーション(以下「GX」という。)の実現に向け、これまで計3回にわたって本研究会が開催されている。本研究会(第3回)では、排出量取引制度にかかる民事法上および行政法上の論点整理が行われた。
本稿では、本研究会(第4回)について概説する。
2 本研究会(第4回)の論点および各論点についての議論の概要
⑴ 民事法上の論点
本研究会(第3回)までの議論の内容を踏まえて、「【骨子案】排出量取引制度の法的課題とその考え方(民事法)」(以下「骨子案」という。)が作成され、骨子案の概要についての説明および意見交換がなされた。
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(みやがわ けんじ)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所スペシャル・カウンセル弁護士。1997年慶應義塾大学法学部卒業。2000年弁護士登録(第二東京弁護士会)。2004年ロンドン大学(University College London)ロースクール(LLM)修了。2019年から慶應義塾大学非常勤講師(Legal Presentation and Negotiation)。国内外の金融取引、不動産取引、気候変動関連法務および電子署名等のデジタルトランスフォーメーション関連法務を専門とする。
(かがわ・りょうたろう)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所アソシエイト。早稲田大学法学部卒業。2022年弁護士登録(東京弁護士会)。執筆として「非化石証書の制度と実務」NBL1253号(2023)等。
(かみむら・そう)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所アソシエイト。2020年早稲田大学法学部卒業。2022年慶應義塾大学法科大学院卒業。2023年弁護士登録(東京弁護士会)。
(かんやま・せいな)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所アソシエイト。2019年京都大学法学部卒業。2022年東京大学法科大学院卒業。2023年弁護士登録(第二東京弁護士会)。
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