米商務省産業安全保障局(BIS)、輸出管理規則(EAR)における宇宙関連輸出規制を緩和する新規則を発表
アンダーソン・毛利・友常法律事務所*
弁護士 清 水 亘
弁護士 山 田 智 希
弁護士 長谷川 達
1 はじめに
米国商務省産業安全保障局(以下「BIS」という。)は2024年10月17日、米国輸出管理規則(以下「EAR」という。)について、米国の同盟国などに対する宇宙関連の輸出に関する規制を緩和する3つの規則を発表した[1]。
宇宙関連の製品や技術は、安全保障上の懸念と産業促進の観点での他国との連携強化の要請との間で、その輸出管理のあり方が多くの国において課題とされてきた。米国もまた、世界の宇宙開発を牽引してきた宇宙大国でありながら、刻々と変化する米中関係に対応し、EARを始めとする規則等により宇宙関連の輸出管理を強化してきた。一方で、バイデン政権は海外との連携を通じた宇宙ビジネスの拡大を重要な課題と位置づけており、2023年12月に国家宇宙会議(NSpC)が海外との連携を強化する観点で輸出規制を見直すよう政府に指示していた。
本稿では、こうした経緯を受け商務省が今般発表した輸出規制の緩和に関する3つの新規則について概観する。
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(しみず・わたる)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所パートナー。東京大学法学部卒業。2005年弁護士登録(第一東京弁護士会。2012年愛知県弁護士会に登録替え)。主な取扱い分野は、知的財産法、テクノロジー法。
(やまだ・ともき)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所アソシエイト。2017年東京大学法学部卒業。文部科学省勤務を経て、2018年弁護士登録(第二東京弁護士会)。コーポレートガバナンス、国内外のM&A・組織再編、コーポレートファイナンスのほか、宇宙・航空、教育関連のビジネスの法的サポートを中心に扱う。
(はせがわ・いたる)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所アソシエイト。2021年中央大学法学部卒業。2022年東京大学法科大学院中退。2023年弁護士登録(東京弁護士会)。
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