◇SH3281◇厚労省、テレワークの課題選定・対応方針の審議で検討会の初会合を開催――労務管理等に関しては実態調査実施へ、次回会合以降に結果を速報する予定 (2020/08/26)

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厚労省、テレワークの課題選定・対応方針の審議で検討会の初会合を開催

――労務管理等に関しては実態調査実施へ、次回会合以降に結果を速報する予定――

 

 厚生労働省の「これからのテレワークでの働き方に関する検討会」は8月17日、初会合を開催した。(A)テレワークを行ううえでの課題および(B)当該課題に対する対応方針に関する検討を行い、もって「労働者が安心して働くことのできる形で良質なテレワークを進めていくことができるよう、適切な労務管理を含め、必要な環境整備に向けた検討を進める」もので、今般の会合に続く第2回会合は「9月頃」の開催予定とされている。

 厚労省によると、新型コロナウイルス感染症対策として「これまでにない規模でテレワークが実施されることとな」り、一方で「働き方の観点から、テレワークの際の労働時間管理の在り方や社内コミュニケーションの不足への対応など、様々な検討課題も見えてきている」とし、同省雇用環境・均等局長が大学教授・准教授を軸とする計8名の有識者の参集を求めて開催することとした。総務省・経済産業省・国土交通省がオブザーバーとして加わり、検討会の事務は労働基準局および政策統括官付政策統括室の協力を得て雇用環境・均等局において行う。

 初会合となった8月17日の審議では、検討課題案として(1)テレワークの際の労働時間管理の在り方、(2)テレワークの際の作業環境や健康状況の管理・把握、メンタルヘルス、(3)テレワークの対象者を選定する際の課題、(4)その他、テレワークの実施に際しての労務管理上の課題――の4項目が示された。当日の配付資料として「厚生労働省委託事業『令和2年度テレワークの労務管理に関する総合的実態研究事業』」と位置付けられる「テレワークにおける労務管理等に関する実態調査」の調査票が<実施予定の内容>と明記されたうえで公開されており、労務管理の実態を早期に把握する意向とみられる。調査票には(i)企業アンケート調査票、(ii)従業員向けアンケート調査票の2種があって的確な実態把握が期待されるところであり、実態調査の結果は第2回会合以降、速報として報告される予定である。

 当日配付の参考資料「テレワークを巡る現状について」によると、テレワークについては2016年度から幹事省を総務省(情報通信政策)とし、厚労省(労働政策)・国交省(国土交通政策)・経産省(産業政策)の4省副大臣による関係府省連絡会議を開催、連携の強化を図っているという。「令和元年通信利用動向調査」に基づき厚労省が作成した「導入企業の割合」をみると、2019(令和元)年時点の「導入している」企業は20.2%(調査対象企業2,118社に対して428社、以下同様)、「導入していないが、具体的に導入予定がある」企業は9.4%(199社)であった。また「資本金50億円以上」の企業の6割超がすでに導入しているのに対し、「資本金1000万円未満」の企業では6%余となっており、資本金規模と導入率には明らかな相関が示されている。

 一方、新型コロナウイルス感染症対策としてのテレワークの状況を東京商工会議所のアンケート調査や民間の緊急調査の結果などから取りまとめると、(ア)「緊急事態宣言発令を挟んだ2回の調査を比較すると、テレワーク実施率は、従業員規模にかかわらず増加している」、(イ)「緊急事態宣言発令後、正社員のテレワーク実施率は増加し、解除後は微減している」、(ウ)「企業規模が大きくなるにつれ、テレワーク経験がある人の割合は高くなる傾向にある」などとする総括が示された。

 これらの調査結果からは「テレワークで感じた課題」も抽出されており、①社内でのコミュニケーション不足、仕事とプライベートの区別がつけづらいこと、②労働時間について減る人のほうが多いが増える人もいること、時間外労働・休日労働における残業等の申告・認定に関する課題、③ネットワーク環境の整備、社内制度に係る課題、④社内の評価・キャリアへの不安、非対面のやりとりにより相手の気持ちが分かりにくく不安といった心理面の課題が挙げられている。

 

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