SH3766 総務省、「プラットフォームサービスに関する研究会 中間とりまとめ」公表 齋藤弘樹(2021/09/24)

そのほか

総務省、「プラットフォームサービスに関する研究会
中間とりまとめ」公表

岩田合同法律事務所

弁護士 齋 藤 弘 樹

 

 令和3年9月15日、総務省は「プラットフォームサービスに関する研究会[1] 中間とりまとめ」(以下「中間とりまとめ」という。)を公表した。

 中間とりまとめは、同研究会における、インターネット上の違法有害情報への対応及び利用者情報の適切な取扱いの確保に関する議論を元に、意見募集を経て作成されたものであり、「第1部 誹謗中傷や偽情報を含む違法・有害情報への対応について」、「第2部 利用者情報の適切な取扱いの確保について」という2つの部から構成されている。

 

1 「第1部 誹謗中傷や偽情報を含む違法・有害情報への対応について」

 第1部は「第1章 誹謗中傷への対応に関する現状と課題」、「第2章 偽情報への対応に関する現状と課題」、「第3章 今後の取組の方向性」から構成されている。

 総務省は誹謗中傷への対応について、2020年9月に「ユーザに対する情報モラル及びICT リテラシーの向上のための啓発活動」、「プラットフォーム事業者の自主的取組支援と透明性・アカウンタビリティ向上」、「発信者情報開示に関する取組」、「相談対応の充実に向けた連携と体制整備」の4つの政策を以て対応する旨公表しており[2]、これを受けて2021年4月には特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律が改正・公布されている。今回の中間とりまとめでは表1のとおりこの4つの政策が更に具体化されているが、同法の更なる改正の必要性等については、現状、示唆や提言はなされていない。

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(さいとう・ひろき)

岩田合同法律事務所アソシエイト。2010年東京大学法学部卒業。2012年東京大学法科大学院修了。2013年弁護士登録。

岩田合同法律事務所 http://www.iwatagodo.com/

<事務所概要>
1902年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。

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