SH4302 JPX、「TCFD提言に沿った情報開示の実態調査(2022年度)」の公表 丸山英明(2023/02/03)

組織法務サステナビリティ

JPX、「TCFD提言に沿った情報開示の実態調査(2022年度)」を公表

岩田合同法律事務所

弁護士 丸 山 英 明

 

1 はじめに

 2023年1月、株式会社日本取引所グループ(以下「JPX」という。)は、「TCFD提言に沿った情報開示の実態調査(2022年度)」(以下「本調査」という。)を公表した。

 本調査は、日本企業におけるTCFD提言[1]に沿った気候変動関連の情報開示の実態を把握し、上場企業が気候変動関連情報の開示に取り組むうえで参考となる情報を提供することを目的に2021年度以降実施されてきたものが、2021年度の調査(以下「前回調査」という。)実施後、東京証券取引所における市場区分の見直しがなされ、より多くの企業がTCFD提言に沿った開示の質と量の充実に取り組んでいることが期待されることを踏まえ、2022年度は調査対象をJPX日経インデックス400構成銘柄(2022年10月末時点)に拡大して実施された[2]

 

2 本調査の概要

 ⑴ 調査対象企業

 調査対象企業400社の合計時価総額は、東京証券取引所全上場企業の合計時価総額に占める割合の76%に上る。

 なお、調査対象企業のうち、314社が統合報告書/アニュアルレポート、141社がESG/CSR/環境/サステナビリティレポート、42社がTCFDレポートを発行している。

【TPX、「TCFD提言に沿った情報開示の実態調査(2022年度)」】

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(まるやま・ひであき)

岩田合同法律事務所所属。2011年中央大学法学部卒業。2013年立教大学法科大学院修了。2016年12月検事任官。東京地方検察庁、岐阜地方検察庁、東京地方検察庁、千葉地方検察庁勤務を経て、2022年4月「判事補及び検事の弁護士職務経験に関する法律」に基づき弁護士登録。

 

岩田合同法律事務所 http://www.iwatagodo.com/

<事務所概要>
1902年、故岩田宙造弁護士(後に司法大臣、貴族院議員、日本弁護士連合会会長等を歴任)により創立。爾来、一貫して企業法務の分野を歩んできた、我が国において最も歴史ある法律事務所の一つ。設立当初より、政府系銀行、都市銀行、地方銀行、信託銀行、地域金融機関、保険会社、金融商品取引業者、商社、電力会社、重電機メーカー、素材メーカー、印刷、製紙、不動産、建設、食品会社等、我が国の代表的な企業等の法律顧問として、多数の企業法務案件に関与している。

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