SH4320 インドネシア:個人情報保護法の制定(4)――データ保護責任者の選任、越境移転規制 中村洸介(2023/02/21)

取引法務個人情報保護法

インドネシア:個人情報保護法の制定(4)

―データ保護責任者の選任、越境移転規制―

長島・大野・常松法律事務所

弁護士 中 村 洸 介

(承前)

7 制 裁

 ⑴ 行政罰

 データ管理者及びデータ処理者は、本法の定める義務に違反したり、越境移転規制に違反した場合、①文書での戒告、②個人データの取扱いの一時的な停止、③個人データの消去・削除、④過料の対象になる。

 

 ⑵ 刑事罰

 本法上、以下(1)~(4)の禁止行為を故意に行った者は刑事罰の対象となる。また、いずれの禁止行為についても追加刑罰(犯罪行為によって得た利益、資産等の没収、補償金の支払い)が科される可能性もある。

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(なかむら・こうすけ)

2011年早稲田大学大学院法務研究科修了。2012年弁護士登録(第一東京弁護士会)。2019年Columbia Law School卒業(LL.M.)。

2012年に長島・大野・常松法律事務所に入所し、M&A案件を中心に国内外の企業法務全般に従事。ジャカルタ・デスク勤務(2019年10月~2020年)を経て、現在はシンガポール・オフィスに所属し、インドネシアをはじめ東南アジアへの日本企業の事業進出や資本投資、その他現地での企業活動全般についてアドバイスを行っている。

 

長島・大野・常松法律事務所 http://www.noandt.com/

長島・大野・常松法律事務所は、約500名の弁護士が所属する日本有数の総合法律事務所です。企業法務におけるあらゆる分野のリーガルサービスをワンストップで提供し、国内案件及び国際案件の双方に豊富な経験と実績を有しています。

当事務所は、東京、ニューヨーク、シンガポール、バンコク、ホーチミン、ハノイ、ジャカルタ及び上海に拠点を構えています。また、東京オフィス内には、日本企業によるアジア地域への進出や業務展開を支援する「アジアプラクティスグループ(APG)」及び「中国プラクティスグループ(CPG)」が組織されています。当事務所は、国内外の拠点で執務する弁護士が緊密な連携を図り、更に現地の有力な法律事務所との提携及び協力関係も活かして、特定の国・地域に限定されない総合的なリーガルサービスを提供しています。

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