◇SH2757◇大幅見直しの改正建設業法等の一部規定が9月1日から施行――建設業従事者・建設業者団体等に対する新たな努力義務規定など (2019/09/05)

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大幅見直しの改正建設業法等の一部規定が9月1日から施行

――建設業従事者・建設業者団体等に対する新たな努力義務規定など――

 

 先の通常国会で大幅改正を実現した「建設業法及び公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の一部を改正する法律」(令和元年6月12日法律第30号)の施行期日を定める政令が8月27日に閣議決定され、同月30日、「建設業法及び公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の一部を改正する法律の施行期日を定める政令」(令和元年政令第78号)として公布された。改正法は原則として公布日から1年6月以内の政令指定日から施行するものとされているが、建設業従事者・建設業者団体等に対して新たに努力義務を課す規定等が9月1日から施行された。

 建設業界において常態化する長時間労働につき工期の適正化等による是正(働き方改革)が急務であることに加え、現場では急速な高齢化と若者離れが深刻化しており将来の担い手の確保も急務であること、さらには地方部を中心に事業者が減少して後継者難が重要な経営課題となるなどの環境下、(1)建設業の働き方改革の促進、(2)建設現場の生産性の向上、(3)持続可能な事業環境の確保を柱とした改正法が今年3月15日に閣議決定され、同日、国会(衆議院)に提出。国会では6月5日の参議院本会議において可決・成立したものである。

 改正法では、①長時間労働の是正(工期の適正化等)、②現場の処遇改善、③限りある人材の有効活用と若者の入職促進、④建設工事の施工の効率化の促進のための環境整備、⑤経営業務に関する多様な人材確保等に資するよう経営業務管理責任者に関する規制の合理化、⑥合併・事業譲渡等に際して事前認可の手続により円滑に事業承継できる仕組みの構築――につながる諸施策を織り込んだ。たとえば、①では著しく短い工期による請負契約の締結を禁止、②では建設業許可の基準を見直して社会保険への加入を要件化するとともに、下請代金のうち労務費相当分については現金払いとする。また、③では工事現場の技術者に関する規制の合理化を図るほか、⑤では建設業経営に関して過去5年以上の経験者が役員にいないと許可が得られないとする規制を見直し、今後は事業者全体として適切な経営管理責任体制を有することを求めることとした。

 9月1日に施行されたのは(ア)建設工事の従事者が工事に関する自らの知識や技術・技能の向上に努めなければならないとする建設業従事者の責務の追加に係る改正後の建設業法25条の27関係、(イ)建設業者団体において災害の復旧工事の円滑かつ迅速な実施が図られるよう必要な措置を講ずるよう努めることが求められるとする建設業者団体等の責務の追加に係る同法27条の40関係、(ウ)中央建設業審議会が工期に関する基準を作成・勧告するなどの同審議会の審議事項の追加に係る同法34条関係、(エ)「公共工事の入札及び契約の適正化を図るための措置に関する指針」に定める事項(「公共工事の施工に必要な工期の確保及び地域における公共工事の施工の時期の平準化を図るための方策に関すること」)の追加に係る入札契約適正化法17条関係。

 なお、これら以外の1年6月以内の政令指定日から施行するとされている規定については令和2年10月1日から、2年以内の政令指定日から施行するとされている規定(技術検定関係)については令和3年4月1日から施行される。

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