コロンビア政府と左翼ゲリラ「コロンビア革命軍(FARC)」
との歴史的和平合意
西村あさひ法律事務所
弁護士 清 水 誠
2016年8月24日、コロンビア政府及び同国最大の左翼ゲリラ組織であるコロンビア革命軍(FARC)が、和平合意に至ったことをキューバのハバナ市において発表した。
FARCとは、キューバ革命の影響を受け1964年に農民らが社会主義政権の樹立を目指して結成した組織であり、中南米最大の左翼系反政府武装組織であると言われている。FARCは、1980年代に麻薬密売組織と連携するとその勢力を拡大し、テロや誘拐行為を繰り返すなどしており、現地における複数の日本人誘拐、殺害事件にも関与したとされている。50年以上に亘り続いたFARCとコロンビア政府との間の紛争による死者は22万人に達すると言われるなど多くの被害者を生み、また、コロンビアに進出し、又は進出を検討しようとしている外国企業にとっても治安上の大きな懸念材料であった。
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