財務省、「CBDC(中央銀行デジタル通貨)に関する有識者会議」の初会合を開催
――オブザーバーに日銀・金融庁、実証実験は4月から民間事業者も参画する「パイロット実験」段階に――
「CBDC(中央銀行デジタル通貨)に関する有識者会議」(座長・柳川範之東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授)の初会合が4月21日、開催された。
開催に先立って4月14日、財務省がその設置・開催趣旨・構成員などについて公表していたもの。CBDC(Central Bank Digital Currency. 中央銀行デジタル通貨)に関する「制度設計の大枠の整理に向けて」有識者の意見・助言を得る。委員は座長を始めとする大学教授4名、シンクタンク関係者3名、弁護士、消費者代表といった計9名で構成され、日本銀行および金融庁がオブザーバー参加。事務局は財務省理財局国庫課が務める(編注・問合せ先として、同課(デジタル通貨担当)とする記載がある)。
CBDCは「既存の『紙幣』や『中央銀行当座預金(⺠間金融機関が中央銀行に保有)』とは異なる」「中央銀行の負債として発行され、これが決済手段として機能するもの」「また、その国の法定通貨建てで発行され、価値尺度として機能するもの」を指すとされている(4月21日会合資料2・事務局説明資料「我が国の通貨と決済を巡る現状」(財務省)25頁参照)。
日銀では2020年10月9日に「中央銀行デジタル通貨に関する日本銀行の取り組み方針」(以下「取り組み方針」という)を公表、新たな決済手段としてCBDCの発行の是非が議論されるようになってきているとし「現時点でCBDCを発行する計画はないが、決済システム全体の安定性と効率性を確保する観点から、今後の様々な環境変化に的確に対応できるよう、しっかり準備しておくことが重要であると考えている」と表明した(「取り組み方針」5頁参照)。
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財務省、CBDC(中央銀行デジタル通貨)に関する有識者会議(第1回)資料(21日)
https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/meeting_of_cbdc/cbdchaihu.html